ホームグルメ“身構えずに来てほしい”――料理人が語る、和 KAZU
“身構えずに来てほしい”――料理人が語る、和 KAZU

“身構えずに来てほしい”――料理人が語る、和 KAZU

2025.11.06 レストランレビュ―

ブキッ・ダマンサラの一角に店を構える「和 KAZU」は、寿司(Sushi Kazu)、割烹(Kazu’s Kitchen)、そしてバー(Bā KINUGAWA)の三つの顔を持ち、食事からお酒までを一度に楽しめる特別な空間として地元の人々に親しまれています。

重厚感ある外観から少し敷居が高く思われがちですが、一歩店内に入ればカウンター越しの会話や笑顔に包まれ、すぐに肩の力を抜いて過ごせる居心地の良さに気づくはずです。

そんな「和 KAZU」に込められた想いやこだわりについて、シェフとバーテンダーの皆さんにお話を伺いました。 

店名に込めた想い

「和 KAZU」の“和”には、人と人をつなぎ、調和を生むという願いが込められています。
シェフ・柴田紀和さんの名前からも取られたこの一文字は、お店のコンセプトを象徴する存在。

重厚な雰囲気を漂わせる外観も、一歩店内に入ればカウンターでの会話と笑顔が溶け合い、すぐに心地よい場所へと変わります。

お祝いにも、日常にも

「和 KAZU」は特別な記念日だけでなく、気軽な外食や普段使いにも寄り添う空間です。「ランチタイムは若い方の誕生日会が多く、夜は記念日やパーティーも。カウンターを貸し切って仲間と盛り上がるお客様もいます」と柴田さん。

バースデープレートなどの簡単な演出にもスタッフが柔軟に対応し、自分達でケーキを持ち込むこともできます。

地元に愛される“和”の味

訪れるお客様の多くはローカル。日本人のお客様からも「日本語で会話できて安心」と好評です。
重厚感あるインテリアながらも、温かい会話と心地よさで「また来たい」と思わせる雰囲気が漂います。
コロナ禍ではデリバリーにも挑戦し、品質を保ちながら料理を届け続けたことで、さらに評判を広げました。 

寿司を握り続けて43年――柴田 紀和 氏


寿司部門「Sushi Kazu」の料理長を務める柴田紀和さんは、43年にわたり第一線で包丁を握り続けてきました。世界各国で板前として経験を積み、現在は「日本の寿司をその土地で楽しんでもらいたい」という思いを胸に、熟成技術を取り入れた寿司を提供しています。

「鮮度だけがすべてではない。熟成によって旨みが増す魚もある」と語り、北海道や三重、九州などから厳選したマグロや白身魚を日々仕込みます。

「堅苦しさはないと思いますよ。お酒好きなお客様が多いので、乾杯をご一緒することもあります」と笑顔で話す柴田さん。おまかせを基本にしつつも、お客様の要望には柔軟に応じ、「いいお店だからまた来るね」と思ってもらえることを大切にしています。

予約は2~3名なら3日前、5~10名以上なら1~2週間前がおすすめ。

「身構えて来るところにはしたくないんですよ。来た時から“ここ、来て良かった”と思ってもらいたい」。そんな想いが、カウンター越しの一貫に込められています。

割烹の温もり――Kazu’s Kitchen 坂本 貴寛 氏


割烹部門「Kazu’s Kitchen」で腕を振るう坂本貴寛さんは、家族連れや友人同士、割烹初心者まで幅広い客層を迎えています。

「鍋を囲んでわいわい楽しんでいただきたい」と語り、魚介や寄せ鍋を中心に、好みに合わせたアレンジも可能。以前好きだった料理を覚え、次回提案することもあるそうです。

割烹と聞くと敷居が高く思われがちですが、ここはアットホームで温かい雰囲気。お子さまにはうどんや茶碗蒸しを用意されるなど、家族でも安心して利用できます。価格帯も寿司部門より控えめで、普段の外食として通うリピーターも多いとのこと。

「一度来てくだされば、必ず2回目、3回目と来てくださいます。でも最初の一歩が少しハードルに感じるようで(笑)。だからこそ、気軽に楽しんでほしいですね」と坂本さん。
肩の力を抜いて楽しめる、そんな“日常の中の割烹”がここにはあります。

バーの寛ぎ――Bar KINUGAWA 衣川 修 氏


Bar KINUGAWAの店内はしっとりとした雰囲気ながら、スタイルはカジュアル。カウンターで一人静かにグラスを傾けたり、仲間と語らいながら特別な一杯を楽しんだりと、思い思いの時間を過ごせます。

バーテンダー衣川修さんおすすめは日本酒と果実を合わせたフルーツ系カクテル。さらしを使って丁寧に絞るスタイルはマレーシアでは珍しく、おすすめの定番メニューとして人気を集めています。

 また、氷からお酒の保存方法に至るまで、日本で当たり前のクオリティを大切にしているのも特徴。「味はもちろん、サービスの面でも日本にいるような安心感を感じてもらえるはずです」と衣川さんは語ります。

和 KAZU

食前酒から食後酒、寿司や割烹と合わせて楽しめるのも「和 KAZU」ならでは。週末は予約がおすすめですが、1~2名ならふらりと訪れても大丈夫。さらに夜10時までは「3杯でRM75」のハイボールプロモーションもあり、寿司カウンターからのオーダーも可能です。

三つの顔を持つ和 KAZUは、特別な日も普段のお食事にも選びたくなる存在です。
気負わず、まずは一度訪れてみてください。カウンター越しの会話、料理人のこだわり、そして温かな空気に、きっと次の訪問が楽しみになるはずです。

店舗情報

Jalan Gelenggang,Bukit Damansara,50490,Kuala Lumpur
011-1687 3598
ランチ :12:00-15:00
ディナー:19:00-22:30
定休日:月
Webサイト:https://www.kazu.my 
Instagram:https://www.instagram.com/kazu.kualalumpur/  

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