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昨年末、国際交流基金クアラルンプール事務所(JFKL)主催で、マレーシア人イラストレーターが自身が見た東京を描く「The Tokyoiter」のコンテストが開催されました。
「The Tokyoiter」は、イギリスを拠点に活動するイラストレーターのAndrew Joyceと東京在住のアートディレクターであるDavid Robertが始めた、架空の雑誌のための表紙のコレクションです。
MTownでは今回、入賞した5作品のうち2作品に注目。制作者に作品に込めた想いを聞きました。
趣味を楽む日本のお年寄りの姿 マレーシアにもつなげたい
2023年春に、東京の新宿御苑を訪れた際に見かけたお年寄りの姿を描きました。
マレーシアでは、高齢者は家で過ごすことが多いです。公共交通機関が十分に発達しておらず、Grabを呼ぼうにもスマートフォンの操作は高齢者にはハードルが高く、さらに暑い気候、すぐに変わる天候なども外出を妨げる要因だからです。ですから、日本のお年寄りの活気に満ち、家から出かけて友人などと趣味を楽しむ様子を見た際には感銘を受けました。
いくつになっても自分の好きなことを楽しめることは、とても素晴らしいことだと思います。マレーシアはこれから高齢社会を迎えます。マレーシアのお年寄りの生活をより充実させるために、私もできることをしていきたいと思います。
メッセージ
“現代社会では、スマホで検索したり、写真を撮ることに気を取られてしまいがちですが、いったん手を置き目を向けた先には、新しい発見やすてきな風景が広がっています。私がおじいさんを見かけたように、今その瞬間にしか味わえない景色を、ぜひ自分の目で見つけて楽しんでください。”
プロフィール
ペナン出身。Taylor’s Universityのメディア・コミュニケーション学部 Senior Lecturer。
Instagram(@elvenstar)
ガチャで知る日本 小さなトイがつなぐ好奇心
なぜ“ガチャ”を描いたのですか?
ガチャ(カプセルトイ)が、とにかく大好きなんです!
マレーシアでガチャにハマり、日本旅行の際にも、ガチャのお店を調べて行くほど。
ガチャの醍醐味は、何が出てくるかわからない点にあります。
日本で街中を散策すると、新たな発見や出会いがあり、まるでガチャを回すときのようなワクワク感があります。
電車から見える東京タワーの景色や、寒い冬でもスカートをはいている女子高生たちの姿など、マレーシアにはない日本ならではの風景を、今回ガチャにして描きました。カプセルを開けて出てくる小さなトイには、例えば伝統的な食べ物や観光名所なども含まれており、それらを通して日本の文化的な要素を学ぶこともできます。アニメ同様、ガチャも日本を知る最高のツールだと思います。
メッセージ
“アート業界でも、AIによる作品が増えています。しかし、人の手によって制作されたアートには自身の体験や作品に込めた物語があるからこそ、特別で価値があるものだと私は思っています。”
プロフィール
フルタイム勤務のイラストレーターとして クアラルンプールで活躍。漫画に大きな影響を受け、今のお気に入りは「とんがり帽子のアトリエ」。
Instagram(@kosongbao_)
これらの作品をはじめとした入賞作品やThe Tokyoiterコレクションを展示。
期間:2月4日までの木・金・土・日曜日 (2月1日祝日含)
時間:10:00-17:00
場所:temu house 49, Jalan 16/9e, Seksyen 16, 46350 Petaling Jaya, Selangor
入場料:無料