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2024年の世界イスラム観光会議(WITC)は、9月12日から13日にクアラルンプールで開催されました。今回のテーマは「つながりを築く(Forging Connections)」でした。この会議では、イスラム観光セクターの成長とその未来について議論が交わされ、いくつかの重要なテーマが取り上げられました。
まず、ここ数年でムスリム旅行者への理解が世界的に広がっている状況が指摘されました。会議では、SNSをはじめとするデジタル空間が普及している現代において、イスラム協力機構(OIC)加盟国以外に住む第二世代・第三世代のムスリムや、観光業界で急成長中のムスリム女性が今後どのような旅行スタイルを求めているかが深く議論されました。
「ムスリムフレンドリーな旅行とコミュニティ」のセッションでは、観光業界におけるハラールフードの提供をはじめとする「標準と認証の重要性」が強調され、信頼と安心の構築が必要であるとされました。
さらに、「成長と機会」のセッションでは、マレーシアがウムラ(小巡礼)に向かう巡礼者にとってのハブとしての役割を果たす可能性について議論され、観光業における「イスラム遺産の推進」の重要性が強調されました。
また、「インクルーシブ(包摂性)なアプローチ」にも注目されました。非ムスリムが圧倒的多数を占める国でのムスリム消費者向けのマーケティング戦略や、オンラインイスラム金融プラットフォームの影響が議論されました。
さらに、現代のトレンドとして、「ムスリム女性の一人旅」の増加傾向について注目されました。西洋社会を中心に女性の一人旅が進展する中、宗教的・文化的背景から長い間制限されていたムスリム女性の一人旅も、新たな価値観として受け入れられつつあります。これは、個人の自由と自立を尊重し、宗教や文化を尊重しつつ旅を楽しむ新時代のトレンドの一部と考えられます。