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6月末、セパン・インターナショナル・サーキットで開催された「SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025」の会場に、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)によるサッカー日本代表応援グッズ販売ブースが登場しました。
この取り組みは、JFAとして初めてサッカーの興行以外での“海外出店”でもあり、東南アジアに向けた新たな認知拡大の試みとして注目を集めました。
ブースには、久保建英選手や三笘薫選手、遠藤航選手、長友佑都選手らの等身大パネルが並び、1998年フランス大会以降のW杯での激闘の歴史を紹介する展示やフォトスポットも用意され、来場者が記念撮影を楽しむ姿も見られました。
販売されたのは、日本代表のレプリカユニフォームやタオルマフラー、法被など、国内でもおなじみの応援グッズ。
なかでも海外でも人気の高い「Y-3 × adidas」のサッカー日本代表ユニフォームには、多くの関心が集まりました。
今回の出店は、JFAが東南アジアにおけるブランド展開の可能性を探るための“試験的出店”という位置づけでもあります。
マレーシアを含む東南アジア地域では、サッカー熱の高まりとともに、日本代表やJリーグへの関心も広がっており、その市場性を見極める貴重な機会となりました。
販売と並行して実施されたアンケート調査(有効回答506名)では、回答者の9割以上がマレーシア国籍であったにもかかわらず、7割を超える人が「日本代表チームを知っている」と回答。
さらに、Jリーグのクラブ名を認識している人も6割以上にのぼり、日本サッカーの知名度と関心の高さがうかがえました。
なかでも特筆すべきは、アンケート回答者のうち99%以上が「日本代表チームを応援している」と答えた点です。
単に知っているだけでなく、好意的に見ている、応援したいという気持ちが現地の人々の中に根付き始めていることを裏付ける結果となりました。
東南アジアでのJFAの取り組みは、今回のマレーシアでの出店にとどまりません。JFAはこれまでも、企業との協働を通じて各国での国際活動を積極的に展開してきました。
その一つとして、ユニクロと連携して開催している「ユニクロサッカーキッズ」は、未就学児を対象としたミニサッカーフェスティバルです。
日本国内で始まったこの取り組みは、2023年にはベトナム(ハノイ、ホーチミン)にも拡大。
日越外交関係樹立50周年の記念事業として、多くの子どもたちにサッカーの楽しさを届けました。
今後も様々な活動で東南アジア各国への展開も見据えられています。
こうした活動の根底には、JFAが掲げるビジョンの1つである 「常にフェアプレーの精神を持ち、国内の、さらには世界の人々と友好を深め、国際社会に貢献する。」があります。
単に勝敗を競うだけでなく、サッカーというスポーツを通じて人と人をつなぎ、国や文化を超えた相互理解を育むこと。
それこそが、JFAが国際展開を進める上での1つの原動力となっています。
今回のマレーシアでの出店も、その理念に基づく活動のひとつ。
スポーツの力を信じる者同士が、国を超えて笑顔でつながる——。
そんな未来に向けた小さな第一歩が踏み出されたと言えるでしょう。
文化や経済面での交流が深まるなか、マレーシアと日本の距離はますます近づいています。
そうした今だからこそ、サッカーという“共通言語”を通じた人と人とのつながりが、より強く、広く広がろうとしています。
今後は、マレーシア国内でも本格的なイベントや育成事業が行われる可能性も期待されています。
JFAは、こうした取り組みを通じてパートナーシップスローガン「夢には仲間がいる」のもと、多くの人々と共に夢を育みながら、サッカーを通じた国際的な絆を広げていくことを目指しています。
「SAMURAI BLUE」のユニフォームが、マレーシアの街角でも日常的に見られる日が来る——そんな未来は、すでに始まりつつあるのかもしれません。