コスモス・リアルティ、日系企業として初のマレーシア不動産仲介業ライセンスを取得

代表・石原彰太郎氏、日本人初のREA資格保有者として正式ライセンスを持つ不動産仲介会社を設立

マレーシアの不動産市場において、日本人および日系企業として初めて正式な「不動産仲介業ライセンス（Registered Estate Agent／REA）」を取得したコスモス・リアルティ社（Cosmos Realty Sdn. Bhd.）が正式に事業を開始した。

代表を務める石原彰太郎氏は、マレーシアで長年にわたり不動産およびロングステイサポートに携わってきた人物であり、日本人として史上初のREA資格保有者となった。

国家資格「REA」とは — 取得が難しいマレーシア不動産業界の登竜門

マレーシアの不動産業は、政府機関BOVEAP（不動産鑑定士・仲介業者委員会）の厳しい管理下にある。

不動産仲介に関わる資格には2種類があり、2日間の研修で登録できる「REN（不動産営業担当者）」と、国家試験や実務経験を経て認定される「REA（不動産仲介業ライセンス）」がある。

このうち、今回石原氏が取得したREAは、マレーシア政府が認める正式な国家資格であり、資格保有者のみが自ら不動産会社を設立し、RENを指導・監督することができる。

取得には、2段階にわたる学科試験（全12科目）、認定エージェントのもとでの実務研修、さらに詳細なレポート審査（売買実績・新築プロジェクト計画）を経て、最終試験（TPC）に合格する必要がある。

石原氏は次のように語る。

　「マレーシアのREA資格は、学位であり弁護士資格にも匹敵すると言われるほど厳格です。日本人として初めて合格できたこと、そして正式に日系企業としてライセンスを持つ不動産会社を立ち上げられたことは、大きな一歩だと感じています。」

コスモス・リアルティ設立の背景

石原氏は、慶應大学卒業後にアメリカでMBAを取得。1992年よりマレーシアに移住し、1999年には日本人の移住をサポートする会社（トロピカルリゾート社）を設立、以後ロングステイやMM2Hなどのビザ取得サポートを通じて、数多くの日本人の移住や不動産購入を支援してきた。

当初は現地不動産会社のライセンスのもとで活動していたが、「日本人が日本人のために、正式な法的資格をもって安心して取引を行える会社を作りたい」という想いから、自ら資格取得に挑戦。
10年以上にわたる学習と実務経験を経て、ついに今回のライセンス取得に至った。

日本人に安心を届ける新たな仲介モデル

コスモス・リアルティでは、従来の「フルコミッション制（完全歩合制）」中心の現地仲介業界とは異なり、社員に基本給を支給する固定報酬制を採用している。
これにより、単なる契約成立ではなく、入居後のアフターサービスやトラブル対応にも責任を持つ体制を整えている。

「マレーシアでは契約後のトラブルや敷金返金問題が多いのが現実です。私たちは、単なる仲介ではなく、入居後の生活を支える“日本式の不動産サービス”を目指しています。」

売買・賃貸・管理・転売まで一貫サポート

同社は、駐在員や教育移住、ロングステイ、投資目的など、多様なニーズに応じて幅広いサービスを提供している。購入後の物件管理・賃貸運用・修繕対応までを一貫してサポートし、転売時には市場分析や適正価格設定、販売戦略立案も行う。

また、マレーシア国内だけでなく、東京にある姉妹会社「コスモスプラン」を通じて、マレーシア在住者の日本不動産購入・売却にも対応可能。両国間の不動産需要を結ぶ“日馬双方向サポート体制”を構築している。

留学・移住サポートとの連携

同社グループでは、ロングステイや親子留学など、教育・移住分野でも活動を展開している。特に近年では、インターナショナルスクールへの入学支援や保護者ビザ取得、生活サポートなど、家族単位の移住支援サービスを強化している。

石原氏自身も5人の子どもをマレーシアで育てた経験を持ち、その実体験に基づいたアドバイスが多くの日本人家族に支持されている。

トロピカルリゾート社創立２５周年ディナーと、今後の展望

石原氏がマレーシアで最初に設立したトロピカルリゾート社が、今年で創立25周年を迎えた。これを記念し、10月31日にはクアラルンプールのル・メリディアンホテルで記念ディナーが開催され、スポンサー各社をはじめ多くの関係者が出席し、四半世紀にわたる同社の歩みと、石原氏の新たな不動産仲介ライセンス取得が祝福され、会場は温かな拍手に包まれた。

また、同日には、クアラルンプール郊外のテンプラーパークカントリークラブで記念ゴルフコンペも開催され、参加者同士の交流が和やかに深められた。

今後は、日系ディベロッパー（三井不動産など）との連携強化も進めており、マレーシアでの開発物件を日本市場で紹介するプロジェクトも始動している。

「今後は、マレーシアと日本をつなぐ“安心の不動産プラットフォーム”を作っていきたいと思います。正しい情報を発信するため、書籍出版やYouTubeチャンネルも計画中です。」と語った石原氏。

教育・移住・投資のいずれの分野においても、日本人にとって信頼できるパートナー企業としての存在感をさらに高めていく方針だ。

【会社概要】

コスモス・リアルティ（Cosmos Realty Sdn. Bhd.）
代表：石原 彰太郎（Registered Estate Agent, Malaysia）
所在地：クアラルンプール（本社）／ジョホールバル／ペナン／東京
事業内容：不動産売買・賃貸仲介／物件管理／日本・マレーシア不動産連携事業／教育・移住サポート／資産運用コンサル／保険手配／ビザ代行取得など
グループ会社：Cosmos Plan Sdn. Bhd. ／Tropical Resort Lifestyle Sdn. Bhd. ／Tropical Resort Lifestyle（MM2H) Sdn. Bhd.／株式会社コスモスプラン（日本）

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