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出場者の努力を称え、喜びに満ち溢れた表彰式
6月22日(土)国際交流基金クアラルンプールが主催する「第21回マレーシア高校生日本語弁論大会」が、St.Giles Boulevardホテルにて開催されました。
この大会はマレーシアの中等学校で日本語を学ぶ学生たちへの支援として行われ、在マレーシア日本国大使館と共催、マレーシア教育省の協力のもと実施されています。21年前に開始し、2017年には現天皇陛下も来馬時にご観覧されたことのある歴史ある大会です。
今年はコロナ禍後5年ぶりに対面で開催することができました。
約180名の観覧者で埋め尽くされた会場
マレーシアでは東方政策のおかげで、全国約140の中等学校で日本語が国際語として教えられています。今回は全国73名の応募者のうち、予備審査を経て選ばれたファイナリスト12名が参加。審査員は在マレーシア日本国大使館、日本政府観光局(JNTO)、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)、マレーシア国際イスラム大学、国際交流基金からの代表5名が務めました。テーマはマレーシアでも人気の日本アニメにちなんで、もしも願いが一つ叶うなら何を願うか。5分間のスピーチと質疑応答をもとに審査が行われました。
優勝したタンさん
緊張しながらも高校生らしいフレッシュな想いを一生懸命に熱弁した出場者たち。優勝に輝いた、タン・シン・インさんは「夢の旅路」という題目で「夢を持つことは子どもだけの特権ではなく誰しもが持てるもの。もし願いが叶うなら子どもの頃の勇気を取り戻したい。」としなやかに力強く語りました。「夢を追い求める旅路で出会う一期一会の出会いや経験こそが財産となる」と深い知見を持った話に、審査員も心動かされたとコメント。受賞後のインタビューでは「友人や先生のサポートもあり優勝することが出来ました。これからも好きな日本の小説を沢山読み、日本語を学んで自分の夢を追い続けたいと思います。」と喜びを語りました。惜しくも準優勝だったニックさんは、3年連続で予選を勝ち抜いて決勝に進み、最終学年の今年、悲願の優勝を狙っていましたが今年も2位という結果に。審査員とのやり取りでは3年間の道のりを思い起こし涙ぐむ場面も。応援に駆けつけていた仲間たちから声援が飛び、会場全体が感動の雰囲気に包まれた瞬間となりました。
日本商品とふれあう機会を提供したスポンサーブース
上位6位までの受賞者には、コクヨ、紀伊国屋、パナソニック・マレーシア、Hojicha-Ya など錚々たるスポンサー企業から豪華な商品が贈呈されました。そして上位3名は、今年10月に国際交流基金が主催するASEANの高校生を招へいする16日間の訪日事業に招待されます。他のASEAN諸国から選ばれた日本語を学ぶ高校生とともに、日本社会の授業や文化施設・史跡などの見学、日本の高校生との交流・ホームステイなどさまざまなプログラムに参加します。
閉会式で、審査員の長田佳奈子JFKL主任講師は「今日までの皆さんのプロセスや 頑張りのなかにドラゴンボールがあったかもしれない」と出場者の努力を称え、将来、日本語や日本文化を通じて世界と繋がっていくことを期待し、本大会を締めくくりました。涙あり、笑いありの和やかな大会が幕を閉じました。