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「Perlis(プルリス)」と聞いて、どんな場所を思い浮かべるでしょうか。
マレーシア最北部、タイとの国境に接する Perlis は、マレーシアで最も小さな州です。クアラルンプールからは距離があり、日本人にはまだ馴染みの薄い場所かもしれません。
一方で、広がる水田や石灰岩の山々、洞窟、森林、昔ながらの村、地域に根付く食文化や伝統工芸など、Perlis には大都市とは異なる「マレーシアの素顔」が残されています。
Tourism Malaysia の公式ガイドでも、「Northern Gem(北の宝石)」として、豊かな自然や農村風景が紹介されています。
今回、Mtown は Tourism Malaysia 様のご招待を受け、2026年9月22日から25日まで開催された「Cuti-Cuti Malaysia Surreal Experiences Perlis Media Familiarisation Trip」に参加しました。
4日間、自然、歴史、食、伝統産業など、さまざまな角度から Perlis を巡り、自然や文化、人々の暮らしに根付いた、この土地ならではの魅力に出会いました。
Perlis は、これまで「通過地点」という印象も強かったといいます。
Tourism Malaysia 北部地域局長、Abdul Hadi bin Che Man 氏によれば、今回のメディアプログラムは、実際に Perlis を訪れ、観光客の目線でその魅力を体験することが目的。メディアを通して情報を発信し、「ただ通り過ぎる場所」ではなく、国内旅行の目的地として知ってもらいたいという思いを語られました。
クアラルンプールから ETS で Arau へ向かい、最初に訪れたのは Perlis 発のアイスクリームブランド「Mokti's」。
Warung Lemak by Mokti's では、ニッパヤシの樹液から作られる伝統的なヤシ糖「Gula Apong」を使った「Apong Sugar Ice Cream」を味わいました。樹液を煮詰めて作る Gula Apong は、キャラメルのような甘さと独特の香りが特徴で、普段のアイスクリームとはひと味違う味わいです。

続いて訪れた Nipah Klasik では、地域資源を生かしたビジネスの形を目にしました。
2019年に始まり、敷地内にはニッパヤシが約1,000本、池では約2,000匹の魚が育てられています。池をつくるだけでなく、どのような作物や植物を育てられるかを考えながら、少しずつ事業を発展させてきたといいます。
ニッパヤシを活用した商品や料理だけでなく、食事や集まりの場としても利用され、訪れる人の増加とともに役割も広がっています。

土地にあるものを生かしながら、人が集まる場所へと育てていく、Perlis らしい観光のあり方が感じられました。
夕方は Kangar の街歩きへ。Dataran Woodball 周辺から、Bangunan Setiausaha Kerajaan Negeri(SUK)や Kangar Street Art 2.0 などを巡りました。
SUK 庁舎はヒジュラ暦1358年(西暦1940年)に完成した建物で、卵白と蜂蜜を使って石膏を固定したという興味深い建築の歴史が残されています。Kangar Street Art 2.0 では、Perlis の自然や文化を描いた壁画も楽しめました。

2日目は Kampung Wai からスタート。ボートに乗って自然の中を進み、石灰岩の地形とトンネルを体験しました。Perlis の自然は、眺めるだけでなく、その中へ入ることでより強く印象に残ります。
Perusahaan HM Belacan では、マレーシアの食卓に欠かせない発酵エビペースト「Belacan」の製造現場を見学。Restoran Suri Masakan Melayu Asli では伝統的なマレー料理を味わい、Perlis の食文化が地域の日常と結びついていることを感じました。

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1931年に建設が始まり、1933年に完成した歴史あるモスクで、ムガル建築の影響も見られます。
2018年には国の文化遺産に登録され、Perlis の王族 Raja Syed Alwi にちなんで名付けられました。現在も礼拝に使われ、イスラム教徒と非イスラム教徒がともに参加する Ramadan のプログラムなど、地域の交流の場としての一面も持っています。
Kota Kayang Museum では、Perlis の歴史や文化、王室にまつわる展示を通して、この州の歴史をさらに深く知ることができました。
この日の旅を彩ったのが、Kak Su Laksa Kuala Perlis のラクサ、Masjid Al Hussain Kuala Perlis、Dhiya Ikan Bakar & Seafood など。自然や歴史だけでなく、食からも土地の個性が伝わってきます。
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2022年に営業を開始し、Gunung Medan の丘から周囲の景色を望めるほか、グランピングやカフェ、ATV なども楽しめます。
水田を抜けて近隣の村へ向かうルートでは、地元の人々が木製の土産物を作る様子に出会うことも。小規模なグループでの利用や誕生日などのプライベートイベントにも対応しています。

3日目は Wang Kelian Viewpoint から。標高304mの高台から、Nakawan Range とその先に広がる水田を望みます。
続いて向かったのは、Perlis を代表する自然・歴史スポット、Gua Kelam です。

かつて錫の採掘が行われ、中国から渡ってきた鉱夫たちによって採掘が進められた洞窟です。
洞窟内には中国語の文字や描画が残されており、現地では故郷を思って残されたものとも説明されました。Gua Kelam 1 と Gua Kelam 2 からなるこのエリアでは、現在は洞窟を歩きながら、かつての採掘の歴史を体感できます。
こうした産業の記憶が、観光資源として新たな役割を担っているのも興味深いところです。

その後は Kedai Mama Elly で北部マレーシアとタイ南部の影響を感じる料理を味わい、FRIM Stesen Penyelidikan SPF Perlis へ。
ここでは森林資源や植林に関する研究・教育のほか、エコツーリズムにも取り組んでいます。研究ステーションの設立は1974年で、Perlis の森林やチーク植林の研究拠点として長い歴史を持ちます。現在はキャノピーウォークや宿泊、キャンプなどを含む自然体験の場として活用されています。

さらに、伝統的なマレーのサンダル「Capal」を製造する Saad Capal Enterprise も訪問。
創業者はミシンを導入し、裁断機を考案するなど、生産方法を工夫してきた一方、伝統的なデザインや技術を次世代へ残すことにも力を入れています。
その姿勢は、Perlis にも重なります。

この日の最後は Makwa Pizzeria へ。小規模な予約販売から始まった夫婦経営の店で、現在は Kampung Utan Kandis の伝統的な木造家屋を活用して営業しています。田園のような環境の中でナポリ風ピザを味わえる、ユニークな存在です。
この夜は Abdul Hadi 氏も食事に加わり、Perlis 観光について話を聞きました。同氏は、大規模な施設を造るのではなく、自然や地域資源を生かすことが重要だと話します。


Belacan や Capal 作りも、Perlis ならではの体験型観光として期待していると話されました。
最終日は Kampung Warna Warni からスタート。カラフルな家々が並ぶ村を歩き、125年以上の歴史を持つ家屋や、今も続く人々の暮らしを感じました。
観光地として整えられた場所とはまた違う、よりローカルで農村らしい Perlis の一面に触れられる場所です。
続いて Azhar & Family Ngulang Kopitiam では、伝統的なマレーの家屋とともに、地域の料理を味わいました。
旅の最後に訪れたのは Padang Besar。タイとの国境に位置し、買い物や食を目的に人が訪れるエリアです。ここから ETS に乗り、Perlis を後にしました。
4日間を振り返ると、Perlis の魅力は「有名な観光スポットの数」だけでは測れないことに気づきます。
今回の4日間は、Perlis が持つ可能性を、観光客の目線で体験する旅となりました。都市とは異なる時間の中で、自然、歴史、食、そして人の営みに出会える Perlis。次のマレーシア旅行では、目的地の一つとして訪れてみてはいかがでしょうか。

ペナンを中心に北部地域のツアーに対応。毎日明るく楽しく案内してくださり、今回の Perlis の旅を特別なものにしてくれました。北部への旅行を考えている方は、ぜひ Kak Ju に相談してみてください!