日本で絶大な人気を誇るイタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」のマレーシア1号店が6月4日、AEON Mall Taman Maluriにグランドオープンする。
前日の6月3日には関係者や招待客を招いたオープニングセレモニーが開催され、在マレーシア日本国大使館の二瓶公使をはじめ、JACTIM(マレーシア日本商工会議所)の鳴釜宏充会頭、AEON Mall関係者、サイゼリヤ本社およびサイゼリヤマレーシアの経営陣らが出席。マレーシア進出の第一歩を祝った。
サイゼリヤは日本国内のみならず、中国やシンガポールなどアジア各国にも展開するイタリアンレストランチェーン。現在は世界で1,600店舗以上を展開している。
セレモニーでは、サイゼリヤが大切にする理念「La Buona Tavola(素晴らしい食卓)」が紹介された。
同社は単に食事を提供するだけではなく、家族や友人、大切な人たちと気軽に集い、楽しい時間を共有できる場所づくりを目指しているという。
登壇したサイゼリヤ海外事業本部長の長岡伸氏は、
「マレーシアにも多くのイタリアンレストランがありますが、私たちはより多くのお客様に日常的に利用していただけるレストランを目指しています」
と語った。また、
「友人や家族、恋人と普段着のまま気軽に来られる場所にしたい」
とサイゼリヤらしい店舗づくりへの想いを述べた。

サイゼリヤ初のハラル認証取得を目指す
今回のマレーシア進出で特に注目されているのが、サイゼリヤとして初となるハラル認証取得への挑戦だ。
セレモニーでは、サイゼリヤマレーシアが現在ハラル認証取得に向けた準備を進めていることが明らかにされた。
M-TOWNの個別取材に対し、サイゼリヤマレーシアの垣本欣三社長は、営業開始後に正式申請を行い、順調に進めば3~4カ月程度で取得できる可能性があると説明。年内取得を目標としていることを明かした。認証を取得できれば、サイゼリヤブランドとして初のハラル認証店舗となる見込みだ。
さらに同社は、マレーシアでの展開を足掛かりに、将来的なインドネシア進出も視野に入れていることを明かした。

なぜAEON Mall Taman Maluriを選んだのか
M-TOWNの個別取材では、1号店の出店先としてAEON Mall Taman Maluriを選んだ理由についても話を聞くことができた。
垣本社長によると、多民族国家マレーシアを象徴するように、マレー系・中華系・インド系をはじめとする幅広い層が日常的に利用する立地であることが大きな決め手になったという。
また、公共交通機関や主要道路からのアクセスが良く、多くの人が訪れやすい環境であることも評価された。
さらに、AEON Mall側の熱意や協力姿勢も出店を後押しした要因の一つだったと明かした。
お客様からの支持と「人づくり」を重視
飲食チェーンの海外進出では、「何年以内に何店舗」といった出店計画が語られることも少なくない。
しかし垣本社長は、店舗数ありきの拡大ではなく、まずはお客様から支持される店舗づくりを重視する考えを示した。その上で、店長候補やマネージャーなどの人材育成を進めながら、着実な成長を目指していくという。
「お客様から支持され、人材が育つことが次の出店につながる」という考えのもと、無理な拡大ではなく、地域に根差した店舗運営を進めてしていく方針だ。
今回オープンしたAEON Mall Taman Maluri店を起点に、将来的にはクアラルンプールのみならず、マレーシア全国への展開も視野に入れている。
日本人にもマレーシア人にも身近な存在へ
祝辞を述べた在マレーシア日本国大使館の二瓶公使は、
「サイゼリヤによるハラル認証への取り組みは、単なる事業拡大以上の意味を持っています」
とコメント。さらに、
「この店舗が多様な人々が集い、交流を深める場所になることを期待しています」
と祝福した。
日本で長年親しまれてきたサイゼリヤ。その“日常使いのレストラン”というコンセプトが、多民族国家マレーシアでどのように受け入れられていくのか。今後の展開に大きな注目が集まりそうだ。

編集部コメント
編集部も一足先に店内を取材しましたが、まず驚いたのはその価格設定です。サイゼリヤといえば日本でも“圧倒的なコストパフォーマンス”で知られていますが、マレーシアでもその魅力は健在。しかも、メニューに表示されている価格はすべて税込みとなっており、会計時に思ったより高くなっていた……という心配がないのも嬉しいポイントです。
さらに注目したいのが、マレーシア限定メニューの存在。中でも、マレーシアを代表する料理「Rendang(ルンダン)」のソースを使用したピザやパスタは、現地ならではの味わいが楽しめる一品としておすすめです。
手頃な価格で本格的なイタリアンを楽しめるだけでなく、マレーシアならではの限定メニューも味わえるサイゼリヤ。日本人にとっては懐かしく、マレーシアの方々にとっては新しい“日常使いのレストラン”として、多くの人に愛される存在になりそうです。編集部としても、今後マレーシア在住日本人の“新たな定番レストラン”になる可能性を感じました。






