クダ州首相 医療向けに麻薬の葉の輸出を提案-2022/03/17
2022.03.17 政治・社会クダ州のムハマド・サヌシ州首相は3月16日、麻薬の一種である「クラトム」の葉を海外の医療向けに輸出できるよう連邦政府に提案したことを明らかにした。同州首相は「国内の生産者だけでなく、輸出税を得ることができる」とも説明している。
クラトムはミトナガイラ属に所属する植物で、鎮痛作用の効能がある。タイでは2019年に医療用の麻薬として合法化したうえ、昨年8月には伝統的な薬草として一般に手に入れられるようになった。ただ、米国などでは安全性を疑問視しており、麻薬として取り扱われている。
同首相によると、タイでのクラトムの質は悪いため、政府が輸出を許可すれば、タイで販売が可能になると指摘した。
さらに州政府が合法的にクラトムの葉を購入して収集する子会社と輸出業者を指名して活動できるとも豊富を語った。現在はクラトムの密輸がよく摘発されるが、密輸の減少にもつながるとしている。
同首相はさらに、クラトムの栽培や植林は現行法では「違法ではない」と話し、葉を摘んで加工することが違法になっているとも指摘した。このため、法を改正して輸出もできるように連邦政府に働きかけを行いたい方針も示した。