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マレーシア政府が国内の教育制度の中核としてバハサ(マレー語)とマレーシア史の必修化を推進する政策を打ち出したことが、全国の教育界や保護者・留学生コミュニティで注目を集めている。政府はこれを、単なる教育制度の整備ではなく、同国をアジアの教育ハブとして一層発展させる戦略の要と位置付けている。
マレーシアは長年、東南アジアやアジア全域からの留学生・家族を受け入れる教育拠点としての地位確立を目指してきた。国際教育は単なる“おまけ”ではなく、教育を中心としたサービス輸出産業として、経済効果をもたらしていることも政府関係者が指摘している。
こうした背景を踏まえ、政府は今週、国内のすべての教育過程において、マレー語とマレーシア史の科目を履修させ、SPM(中等学校修了資格試験)に全生徒が必ずこれらの科目を含める方針を発表した。国際学校や宗教学校、統一試験制度(UEC)に基づく学校も対象に含める意向だという。
一部では、この動きを「グローバル教育」と「国民アイデンティティ確立」の対立と見る意見もあるが、政策提言者は“両立可能”であり、むしろマレーシアの強みにつながると強調する。言語や歴史は象徴的存在にとどまらず、多様性の中での社会的結束や市民リテラシーの基盤になるとの考え方だ。
実効性を高めるには、単に必修化するだけではなく、教育現場での質の高いバイリンガル教授法や現代的な歴史教育の実践が必要だと指摘されている。例えば、マレーシア史を単なる暗記科目ではなく、ASEANの地域協力や多文化国家の形成史として教えることで、学生の批判的思考や国際理解にもつなげるべきとの意見だ。
教育ハブ戦略には、マレーシアの学生だけでなく、非マレーシア人留学生とのバランスを取る柔軟な実施方法も求められている。必修化方針は主体としてマレーシア人学生を対象としつつ、留学生にとっても国際的に通用する教育経験を提供することが肝要だとしている。
マレーシア政府は、今回の政策を通じて「グローバルな教育基準と国の基礎価値の両立」を目指し、国内外から信頼される教育環境の構築を進める方針を打ち出している。そうした取り組みが、同国の教育ハブ構想をさらに強固なものにすると期待されている。