マレーシアの炭素税、2026年導入へ課題続く

マレーシア政府が2026年度に導入を予定している炭素税が、重要な鉄鋼・セメント・エネルギー分野を対象とするものの、産業界では具体的な実施内容が明示されておらず慎重な姿勢が続いている。 
登場する産業界からは、炭素税が導入されればコスト増による競争力低下の懸念や、建設・自動車・機械といった下流産業への波及も指摘されている。 
また、経済学者は「中小企業には負担が大きく、透明な制度設計が不可欠だ」と警鐘を鳴らしており、政策の成功には段階的な導入がカギとされている。 
政府側は「カーボンニュートラル実現に向けた重要なステップ」と位置づけながらも、税率や適用範囲の確定は未だで、制度設計の遅れが実行に影響を及ぼす可能性も否定できない。