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マレーシアは、半導体産業における重要な一歩として、東南アジアで初となる「先進チップ検査センター(Advanced Chip Testing Centre)」をクアラルンプール郊外サイバージャヤに開設し、国内のチップ設計・検査・検証インフラの強化に乗り出した。
この施設は、マレーシア半導体ICデザインパーク2内に設置され、政府の「契約製造国」から「設計・技術保有国」への産業転換戦略の中核をなしており、半導体の設計、エミュレーション(模擬動作)・試作、検査・測定、そして研究・教育の4部門で構成されると発表された。
センターには、ArmやSynopsys、AWS、Keysight、Cadence、IIT Madras、シンセンの研究施設など多国籍の企業・機関が参加し、共同研究環境を整備。「海外の検査設備に依存せず、チップ開発サイクルを加速させる」としている。
また、今回の施設が設置されたサイバージャヤは、マレーシア国内で最も多くのIT企業が集まる技術拠点であり、州政府が100 百万リンギット以上規模の半導体ファンドを設立し、地元スタートアップや人材育成にも投資するなど、産業エコシステムの拡充をめざしている。
この動きは、マレーシアがグローバルな半導体産業の付加価値チェーン上位へ進出し、高付加価値製品や技術主導の製造国へと脱却を図るという中期戦略の重要な節目と捉えられており、今後の人材育成・産業競争力強化の行方が注目される。