関連メディア
グルメシアン[外食・グルメ情報はこちら]
生活情報サイト[生活お役立ち情報はこちら]

マレーシア北部のペラ州政府は、長期化する深刻な干ばつを受け、主要な水源地帯を対象とした人工降雨(クラウドシーディング)の緊急実施を連邦政府に要請した。州内の複数のダムで水位低下が続いており、生活用水や農業用水、電力供給への影響が懸念されている。
クラウドシーディングは、航空機などを用いて雲の中にヨウ化銀や塩化ナトリウムなどの粒子を散布し、雨粒や氷晶の形成を促す人工降雨技術で、十分な水分を含む雲があることが前提となる。
州インフラ・エネルギー・水資源委員会によると、ブキット・メラ・ダムやスンガイ・ペラ流域、テメンゴール湖周辺では数か月にわたり降雨量が平年を大きく下回っている。この影響で、下流の水力発電用ダムの貯水量も低下し、マレー半島の電力供給の約4分の1を担うマンジュン発電所の運転にも支障が出る恐れがあるという。
マレーシアでは過去にも、2014年や2016年のエルニーニョ現象による干ばつ時、2023年の水不足対策としてクラウドシーディングが実施されたほか、森林火災によるヘイズ対策として行われた例もある。
一方で、この手法は気象条件に左右され、恒久的な解決策とはならない。このため州当局は、ダムの放流調整や節水対策を並行して進めており、人工降雨はあくまで緊急対応策と位置づけている。州政府は今後、連邦政府や気象当局と連携し、条件が整い次第、速やかに実施したい考えだ。