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抗生物質が効かない「スーパー耐性菌」の増加を受け、マレーシア保健省は対策を強化している。
保健省によると、大腸菌と肺炎桿菌の耐性率が2019年の約25%から2023年には30%に上昇。
一部の菌では、特定の抗生物質への耐性率が最大92%に達しており、感染症治療の難しさが増している。
また、トレンガヌ州の病院で行われた研究では、菌同士が薬剤耐性を共有する可能性も確認されており、事態はさらに深刻化している。
この「抗菌薬耐性(AMR)」の拡大を防ぐため、保健省は人・動物・環境の連携による「ワンヘルス」の視点で、抗生物質の適正使用や監視強化に取り組んでいる。
過剰な処方や畜産・水産業での使用がAMRの主因とされ、このまま対策を講じなければ、2030年までに約8万7,000人が死亡する恐れがある。
保健省は、監視体制の強化、啓発活動、各分野の連携を通じて、「見えにくい脅威」への対処を今後さらに加速させる方針だ。