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インドの食品輸入業者が、コロンビアとグアテマラから割安なパーム油を初めて調達したことが明らかになった。
これまでインドはマレーシアやインドネシアを主要な供給国としてきたが、南米の過剰在庫により、現地からの輸入価格が1トンあたり10ドル以上安く提示されたことが契機となった。
インドでは9月から祝祭シーズンが始まり、食用油の需要が急増する時期を迎える。
需要増に備えるため、価格競争力のある新たな調達先を確保することは市場安定に不可欠と判断された。
これにより南米からの供給は今後も継続する可能性が高いとみられる。
一方、この動きは世界のパーム油市場に波及することが予想される。
最大輸入国であるインドが供給先を多様化したことで、従来主導的地位を占めていたマレーシアやインドネシア産パーム油は価格面での競争圧力にさらされる可能性がある。
業界関係者は「短期的にはマレーシア経済や輸出収益に影響が及ぶ恐れがある」と警戒感を示している。
南米勢の参入により、世界のパーム油市場は新たな競争局面に入ったとみられ、マレーシアにとっては品質向上や新規市場開拓による差別化が一層重要になっている。