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KLIA、ターミナル1で「10分以内停車ルール」本格実施

KLIA、ターミナル1で「10分以内停車ルール」本格実施

2025.12.02 経済・現地企業

クアラルンプール国際空港(KLIA)は、12月1日より、第1ターミナルでの乗降車両に対する「10分以内停車ルール」を本格導入した。これは、3か月にわたる試行期間を経て、停車時間を厳格に管理する新しい交通管理制度「車両出入管理システム」によるもので、空港側は車両の流入・流出の円滑化と安全確保を目的としている。

試行期間中、制限時間を超えて停車する車両の割合は約50%から21%に大幅に減少したことを受け、KLIAを運営するマレーシア空港ホールディングス(MAHB)は、12月1日からの全面実施を決定した。MAHBの管理責任者ダトゥク・モハド・イザニ氏は、「10分ルールを守ることで歩道の混雑が明らかに改善された。年末の旅行ピークを控える今、すべての利用者に公平な通行機会を保障したい」と述べている。

新ルールでは、車両の入場時にナンバープレート認識システムで時刻が記録され、退出時に滞在時間を自動計算する。10分を超えて停車した場合は、違反時間に応じて 10リンギから100リンギの罰金が課せられる。支払いは電子マネーやクレジットカード、デビットカードで可能である。

ただし、荷物が多い場合や到着時間が不確定、乗客の到着が遅れるといった理由で10分以上停車する必要がある場合に備え、KLIAでは複数の代替案が用意されている。例えば、短時間駐車場で15分間無料、長時間駐車場で30分無料、または公共待合エリアでの待機が可能だ。MAHBは「罰則が目的ではなく、通行の公平性と円滑さを目的とした運用である」と説明している。

この措置は、年間を通じて約4万5,000台もの車が出入りするKLIAにとって、通勤渋滞や混雑緩和、安全性向上のための大きな転換点とされる。年末の帰省ラッシュや国の観光キャンペーン「マレーシア訪問2026」を控え、空港と利用者双方にとって重要な一歩となりそうだ。

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