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マレーシア政府が生活費高騰対策の一環として進める小売事業「MADANIマート」を巡り、かつての低価格店舗「Kedai Rakyat 1Malaysia(KR1M)」との違いについて議論が広がっている。
MADANIマートは、生活必需品を比較的安価で提供することを目的とした小売店の新しい取り組みで、政府の理念「マダニ(MADANI)」の下で導入された。店舗は地元の起業家が運営し、ブランドやシステムの管理は「ヤヤサン・マダニ」が担う。政府が直接店舗を運営するのではなく、民間事業者がライセンスを受けて運営する仕組みが特徴だ。
一方、2011年に当時のナジブ政権が開始したKR1Mは、低所得層向けに安価な食品や日用品を販売する政府主導の店舗チェーンとして展開された。しかし、価格や商品の品質を巡る批判や経営上の問題が相次ぎ、最終的に2017年までに全店舗が閉鎖された。
政府関係者は、MADANIマートはKR1Mの単なる再版ではないと強調している。最大の違いは資金構造で、KR1Mでは政府資金が店舗の改装や商品仕入れなどに投入されていたのに対し、MADANIマートでは政府が直接資金を拠出せず、各店舗は民間事業者が所有・運営する。
また、ヤヤサン・マダニはブランド管理や供給網、価格分析などの支援を行う役割を担い、AIを活用したデータ分析などを通じて店舗運営をサポートする仕組みが導入されている。
ただ、低価格商品を提供するという目的がKR1Mと似ていることから、野党や一部の市民の間では「新しい名称のKR1Mではないか」との指摘も出ている。政府側は、民間主導のビジネスモデルを採用している点で従来とは異なる取り組みだとして理解を求めている。