関連メディア
グルメシアン[外食・グルメ情報はこちら]
生活情報サイト[生活お役立ち情報はこちら]

2014年に消息を絶ったマレーシア航空370便(MH370)をめぐる捜索が、最新の深海探査技術を用いて再開された。今回の捜索は、マレーシア政府と契約を結んだ米英系の海洋探査企業オーシャン・インフィニティ(Ocean Infinity)が実施し、最大55日間にわたり南インド洋の海底を調査する。
新たな捜索では、これまでの広範囲な探索とは異なり、最新の衛星通信データ、漂流物の解析、専門家の再検証をもとに、探索海域を約1万5,000平方キロメートルにまで絞り込んだ。発見の可能性が高いとされるこの海域に対し、最先端の自律型無人潜水機(AUV)が投入されている。
AUVは母船から海中に投入された後、あらかじめ設定された航行ルートに従って自律的に深海へと潜航する。最大で水深6,000メートル級まで到達可能で、数日間にわたり人の操作を受けずに海底を移動しながら調査を続ける。機体には高解像度のサイドスキャンソナーが搭載されており、海底の地形や人工物を三次元的に描き出すことができるほか、磁力計によって金属反応を検知し、砂や堆積物に埋もれた機体の破片の可能性を探る。一定範囲の探索を終えると、AUVは自動的に母船へ帰還し、収集した膨大なデータを送信する。
解析の結果、航空機由来と疑われる反応や不自然な構造物が確認された場合には、次の段階として遠隔操作型潜水機(ROV)が投入される。ROVは母船上のオペレーターがリアルタイムで操作し、高精細カメラによって対象物を詳細に撮影する。必要に応じて、破片を回収することも想定されており、機体本体の発見につながる可能性があるとされる。こうした探索と解析、再評価の工程を繰り返しながら、調査は段階的に進められる。
MH370便は2014年3月8日、クアラルンプールから北京へ向かう途中でレーダーから消失し、乗客・乗員239人の行方は今なお分かっていない。これまでにも国際的な大規模捜索が行われたが、機体の主要部分は発見されず、航空史上最大の謎として残されてきた。今回の再捜索についてマレーシア政府は、最新技術を活用した現実的かつ最後の有力な試みとして位置づけており、遺族に一定の区切りをもたらすことが期待されている。
深海ドローンが再び暗い海底へと潜る中、世界はこの長年の謎に終止符が打たれるのか、固唾をのんで見守っている。