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11月16日、全国の救急通報システムが新たな段階に踏み出した。新しい緊急通報システム「NG999(次世代緊急サービス)」が稼働を開始し、これまで使用されてきた「MERS999」(マレーシア緊急対応システム999)に代わる形となった。
この移行に併せて、前日から国民へ向けたショートメッセージが配信されており、スマートフォン向けアプリ「SaveME999」のダウンロードを促している。アプリは、緊急情報をより正確かつ迅速に送信できることを狙ったものである。メッセージでは「緊急通報線の誤用は避けてください」との注意喚起もなされている。
NG999は、緊急通報センターと中央機関間の資源・データ共有を高度化する統合型デジタル戦略システムであり、いわば救急対応インフラの“全面刷新”を意味している。
昨年7月1日に、当時の通信副大臣である テオ・ニー・チン 氏は、このシステムが「ウェブベースのデジタル地図」「発信者ID」「位置情報サービス」「人工知能(AI)技術」「スマホ用アプリ」を統合し、全国規模でより効率的な救急対応を可能とすると説明していた。
さらに、NG999の対応拠点数は全国で800以上となり、前システムMERS999と比べて倍増となっている。これにより、都市部だけでなく地方・離島地域における救急インフラ強化が期待されている。
マレーシア政府はこのNG999の導入により、緊急通報から現場到着までの時間短縮とデータ活用を通じた救命対応力の向上を目指している。今後、国民ひとり一人にもこの新システムを活用・理解してもらうことが、実効性を高める鍵となるだろう。