関連メディア
グルメシアン[外食・グルメ情報はこちら]
生活情報サイト[生活お役立ち情報はこちら]
野党・ペリカタン・ナショナル(PN)所属の議員ハスニザン・ハルン(Hulu Selangor)は、マレーシア航空の全便における酒類の提供を直ちに中止するよう、政府に対して強く要請した。ハスニザン議員は、イスラム教徒の乗務員が「明らかにハラル(イスラム教法で禁じられたもの)」である酒を提供する状況に立たされていると指摘し、その立場を不快だと訴えた。
この要請は、2026年予算案の審議中、下院で行われた質疑の席上でなされた。ハスニザン議員は、同航空会社での酒類サービスを廃止することが、宗教的配慮や乗務員の尊厳を保つ上で「明確な正当性」があると主張した。
具体的に、「イスラム教徒である乗務員たちは、自らが信じる宗教で禁じられている酒を、客に提供せざるを得ないという立場に追い込まれている」という苦悶の実例を挙げ、「これは彼らにとって明らかに不合理である」という見解を示した。
一方で、この提案には現実的な課題も指摘されている。国際線や多様な乗客需要を抱える航空会社が酒類提供を全面的に停止することは、サービスの魅力や収益構造に影響を及ぼす可能性があるためだ。掲示されている報道にはこうした反論も散見されている。
少なくとも現時点では、運輸省およびマレーシア航空側からの公式な対応や声明は確認されていない。今後、宗教的配慮と航空サービスのバランスをめぐり、政府・航空業界・宗教団体の間で議論が高まることが予想される。