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核エネルギー規制を強化 ― マレーシア、改正原子力法を発効

核エネルギー規制を強化 ― マレーシア、改正原子力法を発効

2025.12.03 政治・社会

マレーシア政府は12月1日付で、改正された原子力関連法(原子力ライセンス法)を発効させ、原子力・放射性物質に関わるすべての活動に対して許可(ライセンス)の取得を義務付けた。これには、放射性物質や核関連技術の輸入・輸出・通過だけでなく、廃炉を含む施設建設や放射性廃棄物の管理、運用停止後の処理なども含まれる。

この法律改正は、2050年のカーボン・ネットゼロ実現に向けた将来的な原子力導入を視野に入れつつ、労働者・市民・環境の安全確保を強化する狙いがある。新制度では、国際原子力機関(IAEA)基準に準拠した安全対策、放射性物質の厳格な管理、核施設の設計から廃炉まで透明な監督体制を義務付ける。

違反した場合の刑罰も厳格化され、特に放射性物質の不正使用や破壊活動など重大な違反行為には、最高で30~40年の懲役、あるいは死刑の可能性が設けられている。

科学技術・イノベーション省は、「改正法は核関連の安全、保安、廃棄物管理のすべてをカバーする包括的な体制を構築するものであり、国際基準と整合した管理体制が整った」と説明。原子力の将来的導入を前提とした制度整備の第一歩と位置付けている。

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