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オンラインゲーム「ロブロックス」禁止検討で議論に

オンラインゲーム「ロブロックス」禁止検討で議論に

2025.12.12 政治・社会

マレーシア政府が人気オンラインゲーム「ロブロックス(Roblox)」などの利用制限や禁止を検討していることを背景に、子どもの安全対策を巡って議論が続いている。政府関係者は、子どもに悪影響を与える可能性を理由に規制強化の必要性を訴える一方で、禁止だけでは安全性は確保できないとの反論も出ている。

政府内では、ロブロックスや別のオンラインゲームを、子どもの安全に関する懸念から禁止対象にする可能性を検討していることが明らかになっている。この動きは、親や教育関係者の間で利用制限の必要性が高まっていることを受けたもので、最終的な方針はまだ決まっていないものの、規制強化に向けた議論が進んでいるという。

こうしたなか、マレーシアの通信副大臣は「ロブロックスなどのオンラインゲームを禁止するだけでは、子どもの安全問題は解決しない」と強調している。安全機能をゲーム自体に組み込むことが重要であり、ゲーム提供企業が子どもの利用に適した保護機能を導入すべきだと訴えた。禁止措置は子どもがゲームをプレイできなくするものの、安全性の確保には十分ではないとの考えだ。

この問題は、10月にロブロックスが関係するとみられる事件を受けた政府内の安全対策強化議論の流れと重なっている。政府関係者は、オンラインゲームの安全性や子どもへの影響についてプラットフォーム側と協議する意向を示しており、年内外での対応策に注目が集まっている。

一方、禁止措置に対しては慎重な声もある。専門家や保護者の間では、ゲーム自体が原因ではなく、親の監視や教育、プラットフォーム側の責任ある対応が不可欠だとの意見が根強い。また、禁止だけでは子どものインターネット利用全般のリスクを減らせないとの指摘もある。

政府は今後もオンラインゲームの安全対策を検討し、ルールや年齢制限の強化、企業側の義務強化など複合的な対策を模索していく方針だ。禁止措置の是非や具体的な規制内容を含め、子どものネット環境をどう守るかが今後の焦点となるだろう。

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