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マレーシア、2030年に「AI国家」へ 政府がデジタル化行動計画を始動

マレーシア、2030年に「AI国家」へ 政府がデジタル化行動計画を始動

2026.07.29 政治・社会

アンワル・イブラヒム首相は29日、2026~2030年の国家デジタル戦略となる「Malaysia Digital 2030(MD2030)」行動計画を発表した。技術を「利用する側」から「自国発のイノベーションを生み出す側」へと転換し、2030年までにAI国家を実現することを目指す。

MD2030では、2030年までの具体的な目標として、デジタル経済の国内総生産(GDP)への寄与度を30%まで引き上げるほか、高付加価値のデジタル関連雇用50万件を創出する。さらに、行政のデジタル化によって45億リンギ(約1,800億円)の公共部門コスト削減を実現し、政府サービスの95%をオンラインで完結できる体制の構築を目指す。

計画は「政府」「経済」「インフラ」「人材」「社会」「信頼・安全保障」「イノベーション」の7本柱で構成。各分野を担当省庁が主導し、政府全体で連携して施策を進める。

政府分野では「GovTech Malaysia」を設立し、デジタル技術を活用した行政サービスの高度化を図る。経済分野では、マレーシア発の製品・サービスの海外展開を促すとともに、成長性の高い分野でのデジタル技術の導入を加速。データ、デジタル資産、知的財産(IP)の活用も進め、マレーシアを地域のデジタルイノベーション・貿易拠点へと発展させる方針だ。

MD2030の推進役にはデジタル省が指定され、国家AI局(NAIO)、政府技術局(GovTech Malaysia)、マレーシア・デジタル経済公社(MDEC)、マレーシア・サイバーセキュリティ公社(CyberSecurity Malaysia)などの関連機関と連携して計画を実行する。

政府は、AIを社会のさまざまな分野に組み込み、データを国家の戦略的資産として活用するとともに、知的・自律型システムの普及を進めることで、2030年の「AI国家」実現を目指す。単なるデジタル化にとどまらず、国内で技術やイノベーションを生み出す力を高めることが、MD2030の大きな柱となる。

また政府は、デジタル化の恩恵を一部の企業や都市部だけに集中させず、国民全体に行き渡らせる「包摂的なデジタル化」も重視している。アンワル首相は、AIの普及が都市と地方、所得層の格差を広げることがあってはならないとの考えを示しており、AI時代の成長と社会的公平性の両立が今後の課題となる。

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