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マレーシアで頻発する地滑り災害に対し、発生前に危険を察知する新たな技術の実用化が期待されている。マラヤ大学(Universiti Malaya)の研究者らは、光ファイバーセンサーを活用した斜面監視システムの開発を進めており、将来的には地滑りの予兆をリアルタイムで検知できる可能性があるという。
研究を主導する同大学フォトニクス研究センター(PRCUM)のムハンマド・サアド氏によると、地滑り対策は崩壊後の復旧作業に注目が集まりがちだが、実際には災害発生前の継続的な監視が極めて重要だという。研究チームは近年、光ファイバーを利用して地盤のわずかな変位やひずみを測定し、斜面の異常を早期に把握する技術の研究を続けている。
光ファイバーセンサーは電磁ノイズの影響を受けにくく、長距離にわたる測定が可能なことから、山間部や不安定な地盤など過酷な環境での監視に適しているとされる。一方で、豪雨や落雷、停電、通信障害、倒木など、実際の現場では多くの課題があり、研究チームは「研究室での性能」よりも「長期間安定して運用できる実用性」を重視して開発を進めている。
マレーシアでは近年、都市開発の拡大や異常気象の影響もあり、地滑りリスクへの懸念が高まっている。政府によると、国内では約2万カ所の斜面が監視対象となっており、このうち約3,000カ所が特に危険度の高い「レッドゾーン」に指定されている。
研究チームは、将来的に光ファイバーによる監視ネットワークを各地の危険斜面へ設置し、地盤の変化を常時監視することで、道路管理者や防災当局へ早期警報を発信できる体制の構築を目指している。実用化にはさらなる研究と現場検証が必要だが、「地滑りを予測できる未来」は決して夢物語ではないとしている。