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マレーシア、6歳での就学開始検討 近隣国と比較して浮かぶ課題と利点

マレーシア、6歳での就学開始検討 近隣国と比較して浮かぶ課題と利点

2026.01.23 政治・社会

マレーシアで、小学校1年生(Year 1)への入学開始年齢を「7歳」から「6歳」に引き下げる改革案が議論の中心となっている。アンワル・イブラヒム首相が提案し、政府は教育制度を国際標準に近づける狙いだとしている。この議論は新たに策定中の国家教育発展中長期計画(2026~2035年)の一部として進められているが、具体的な実施時期についてはまだ確定していない。

現在のマレーシアの制度では、児童は通常4~6歳で幼稚園に通い、7歳で正式に小学校のYear 1に入学する。そこからPrimary(小学校)6年、Secondary(中高等)5年の教育を受け、合計11年間の義務教育を完了する流れだ。

一方、東南アジアの多くの国では、6歳で小学校に入学するのが一般的だ。シンガポールやインドネシア、タイ、ベトナムなどでは6歳入学が標準で、それぞれ12年間の義務教育システムが構築されている。また、東アジアの主要国である中国、日本、韓国も6歳でのPrimary入学から始まり、同じく12年の教育を修了する。こうした対照から、マレーシアは就学開始年齢が「遅い」という指摘を受けている。

欧米でもフランスやドイツが6歳入学であるほか、英国や米国、オーストラリアでは5~6歳の範囲で入学が始まる地域もあるなど、就学開始年齢が比較的早い国が多い。ただし、北欧のいくつかの国では7歳開始を採用して成功している例も存在し、教育の質や幼児教育の充実が鍵になると専門家は指摘する。

6歳入学支持派は、「早期に体系的な教育を受けることで学習のギャップを縮める効果が期待できる」「他国と同様のスタートラインに立てる」といった利点を挙げる。一方、反対意見としては、児童の発達段階に個人差があり、早期の学術的負荷が不適切になる可能性や、カリキュラムの再設計、教員研修体制の整備が不可欠だという懸念もある。

現時点では、この年齢引き下げは義務化されるものではなく、保護者の選択次第で導入される方向が示されている。また、適性を見極めるための診断テストを導入する予定で、準備が整った児童に限り6歳での入学が可能になる見込みだ。国としては導入を慎重に進めつつ、教育の公平性や質の向上につなげる方針だ。

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