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マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、国際貿易における決済手段として米ドルへの依存を減らすため、主要貿易相手国との取引で現地通貨による決済の拡大を真剣に検討していると明らかにした。
首相は18日、中央アジア歴訪中の訪問先であるトルクメニスタンで記者団に対し、世界経済を取り巻く不確実性や為替相場の変動リスクを踏まえ、マレーシアは現地通貨建て取引の拡大に向けた取り組みを強化する考えを示した。
アンワル首相は「これは単なる理論上の議論ではなく、実際に実行可能な政策として検討している」と述べ、中国やインド、インドネシア、タイなどの主要貿易相手国との間で、現地通貨による決済をさらに推進したいとの意向を表明した。
マレーシアは近年、中国との貿易において人民元とリンギットを活用した決済を拡大しており、首相によると、すでに中国との二国間貿易の20%以上が現地通貨で決済されているという。政府はこうした仕組みを他国との貿易にも広げることで、米ドル建て取引に伴う為替コストやリスクの軽減を目指している。
また首相は、現地通貨決済の拡大は特定の通貨や国に対抗するためのものではなく、企業により多くの選択肢を提供し、貿易の効率性を高めることが目的だと強調した。
近年、世界各国では米ドル依存のリスクを分散する動きが広がっており、東南アジア諸国連合(ASEAN)でも域内貿易における現地通貨利用の拡大が議論されている。マレーシア政府は、地域経済の結び付きが強まる中で、より柔軟で安定した決済体制の構築を目指す方針だ。
専門家の間では、現地通貨決済の拡大によって為替変動リスクの低減や取引コスト削減が期待できる一方、各国通貨の流動性や金融市場の整備状況が課題になるとの指摘もある。マレーシア政府は今後、関係国との協議を進めながら具体的な制度設計を検討していく見通しだ。