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マレーシアの大学が、中国、バングラデシュ、インド出身の留学生に人気を集め続けていることが2025年データで明らかになった。Education Malaysia Global Services(EMGS) の統計によると、今年1~11月までに中国から29,388人の学生が公立・私立の高等教育機関に登録しており、バングラデシュ(8,957人)やインド(3,410人)を大きく上回っている。全体の留学生数は昨年比で約6%増の87,206人に達した。
中国からの学生数は前年比でわずかに減少しているものの、これは人気大学が国際学生の受け入れ定員に達したことが背景だとしており、教育の質や資源配分を保つための措置の一環だとEMGSのトップは説明している。
こうした人気の背景には、欧米やカナダ、オーストラリアに比べて学費が安く、同等の資格・学位を現地で取得できる利点があるとされる。また、マレーシア国内には英国、オーストラリア、アイルランド、日本などの認定資格を提供する海外分校もあり、現地で学びながら国際的な学位が得られる点も選択理由の一つになっているという。
教育機関側のプロモーションも奏功しており、中国では大学キャンパスでの「Study in Malaysia Corner」設置や中国ASEAN博覧会での出展、バングラデシュとインドでは教育フェアやフォーラムの開催など、積極的な広報活動が各国の学生の関心を高めている。12月15日にはインド・チェンナイで大規模な教育フェアが予定されており、さらに学生誘致を強化する見込みだ。
一方、EMGSは統計から、留学生1人当たり月額約RM9,600(授業料・滞在費等含む)の消費があるとして、150,000人規模の留学生は経済効果として月間約RM14億4,000万、年間約RM172億8,000万の支出に相当すると分析している。留学生誘致は教育分野にとどまらず、地域経済全体の活性化にも寄与しているとみられる。