ホームマレーシアニュースたばこ税、今こそ引き上げを──予算2026に向けて議論再燃
たばこ税、今こそ引き上げを──予算2026に向けて議論再燃

たばこ税、今こそ引き上げを──予算2026に向けて議論再燃

2025.09.30 マレーシアニュース

 市民団体や医療関係者は、2026年予算編成を前に、マレーシア政府に対したばこ税の引き上げを急ぐべきだと訴えている。批判派らは、たばこの価格が最後に改定されたのは2018年9月であり、それ以来長期間据え置かれていることを問題視している。

退職した保健省長官の ダトゥク・ドクター・ザイナル・アリフィン 氏は、たばこ税引き上げの収益を、健康教育や非感染性疾患(NCD)、がん検診、禁煙支援プログラムなどの保健促進活動に使うべきだと主張。「追加税収は予防や研究開発へ振り向けねばならない」と語る。

2021年から2025年7月までの期間で、たばこと電子たばこに対する関税と物品税だけで政府収入に 153億リンギ の貢献があった。 

現在、たばこ税は小売価格の約 58.6% に相当する水準だ。専門家らは、喫煙率を 15%に引き下げるという国家目標を達成するには、1パックあたり平均価格を 31.74 リンギまで 80%以上引き上げる必要があるとの分析を示している。これが実現すれば、政府は追加で年間約 26億リンギの歳入を得る可能性があるという。

一方、批判的見方もある。税率を引き上げれば密輸品市場が拡大するとの懸念が指摘されており、政府には増税と併行して違法流通対策を強化する責任も生じている。 

今回の議論は、単なる税収確保ではなく、国民の健康と長期的医療負担軽減を見据えた政策転換の契機と目されており、予算審議会での扱われ方が注目されている。

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