シンガポール、麻薬密輸で有罪のマレーシア人男性を今週処刑へ—人権団体が中止を要請

シンガポール当局は、麻薬密輸で有罪判決を受けたマレーシア人男性、ダチナムルティ・カタヤーを今週中に絞首刑に処すると発表した。

ダチナムルティ氏は、45グラムのヘロインを所持していたとして逮捕・起訴され、シンガポールの厳格な麻薬法の下で死刑判決を受けていた。現地メディアによれば、死刑執行は近日中に実施される予定とされている。

この件について、人権団体や死刑廃止を求める活動家らは強く反発しており、「非人道的であり、国際人権基準に反する」としてシンガポール政府に対し執行の停止を求めている。アムネスティ・インターナショナルを含む複数の団体は声明を発表し、死刑の代替措置を取るよう訴えている。

シンガポールは麻薬犯罪に対して世界で最も厳しい法律を持つ国のひとつであり、一定量以上の麻薬所持は即座に死刑適用の対象となる。これまでも同様のケースでマレーシア人を含む外国人の死刑が執行されてきた。

今回の執行予定は、マレーシア国内でも大きな波紋を呼んでおり、両国間の外交関係に影響を及ぼす可能性も指摘されている。