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マレーシアと中国、国交樹立50周年を迎える

マレーシアと中国、国交樹立50周年を迎える

2024.06.03 経済・現地企業

5月31日、マレーシアと中国は外交関係樹立50周年を迎えた。この節目を迎えるに際し、両国はさまざまなイベントやプロジェクトを通じて関係をさらに強化している。

マレーシアは1974年、中国と外交関係を樹立した最初の東南アジアの国家。その後50年に渡り、経済、文化、政治の多方面で協力を深めてきた。

近年、両国の経済関係は非常に活発だ。マレーシアにとって、中国は最大の貿易相手国よなっている。2023年、両国間の総貿易高は2兆4,130億リンギに達し、そのうち輸出は1 兆 3080億リンギ、輸入は1 兆 1050億リンギだった。

中国からの投資も多岐にわたっている。代表的なものとして、2013年に発足したマレーシア-中国クアンタン工業団地がある。マレー半島東部にあるクアンタンには貿易港があり、現在は同市を通ってクアラルンプールとをつなぐ鉄道・東海岸線(ECRL)の建設が中国の手により進んでいる。

一方、クアラルンプール国際空港(KLIA)の近くにはデジタル自由貿易区が2017年に設置されている。マレーシア政府と中国アリババグループとの協力により設立され、電子商取引の促進と中小企業(SMEs)の国際市場進出支援を目的としている。

文化および教育分野でも交流が進んでいる。例えば、マレーシアにある厦門大学分校は、両国の教育協力の象徴だ。また、観光面でも多くの中国人観光客がマレーシアを訪れ、コロナ禍後の回復も順調である。現在マレーシアは、中国公民へのビザなし渡航を受け入れており、ますます観光客の拡大が見込まれる。

マレーシアにおける中国との関係において注目すべきは、華人コミュニティが重要な役割を果たしていることだろう。マレーシアの全人口のうち、2割余りを占める華人は経済、文化、教育など多方面で中国との橋渡し役を務めている。華人企業は中国との貿易や投資を積極的に進めており、また華人文化団体は両国間の文化交流を推進している。さらに、マレーシアの華人は中国語教育の普及にも寄与しており、これにより両国の若い世代間の交流が活発化している。

両国は一層の協力強化を目指している。特にデジタル経済、グリーン開発、AI分野などでの協力が期待されており、共に持続可能な未来を築くための努力を続けている。

マレーシアと中国の関係は、50年間の歴史を背景に多くの成果を上げてきた。これからも両国は互いに協力し、さらなる関係深化が期待されている。地域の安定と繁栄に向けた取り組みが今後も続くことであろう。

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