ホームマレーシアニュース医療費は下がらず、診療所閉鎖の懸念もー薬価表示義務に医師団体が反発
医療費は下がらず、診療所閉鎖の懸念もー薬価表示義務に医師団体が反発

医療費は下がらず、診療所閉鎖の懸念もー薬価表示義務に医師団体が反発

2025.05.02 経済・現地企業

マレーシア医師会(MMA)は、私立クリニックに対して医薬品の価格表示を義務づける新法について、「医療費の抑制にはつながらず、むしろ診療所の閉鎖を招きかねない」として強く懸念を示した。
 

MMAは、既に疲弊している公立医療機関へのさらなる負担増を危惧し、「一部の私立診療所が閉鎖に追い込まれれば、患者が受ける影響は大きい」と問題提起している。


同会によれば、医療費の高騰は主に、医療保険料の上昇、保険請求の却下、第三者管理会社(TPA)の介入、違法または安全性に問題のある医療機関の存在など、規制されていない複数の要因に起因しているという。

薬価表示義務は昨日から施行されたが、これにより多くの私立医療関係者が不満を抱いている。
SNS上でも批判の声が広がっており、MMAの医師グループ「MMA Schomos」の公式Facebookページでは、現状に対する不安が投稿された。
 

この法改正を受け、不満を抱く医師たちは5月6日に抗議行動を実施する予定であり、これは2021年7月26日に行われた「ハルタル・ドクトル・コンタラク」*以来、約4年ぶりの大規模なデモとなる。


「Doctors Betrayed: The Long Walk to Putrajaya(裏切られた医師たち:プトラジャヤへの長い行進)」と題されたこのデモ行進は、保健省から首相官邸まで歩く形式で、マレーシア医師会の主導により行われる予定である。


*「ハルタル・ドクトル・コンタラク(Hartal Doktor Kontrak)」とは、マレーシアの契約医師(契約医療職員)による全国規模の抗議運動であり、2021年7月26日に実施されました。
この運動は、契約医師の職業的地位や待遇、キャリアの不安定さに対する不満から発生し、マレーシアの医療制度における重要な転換点となりました。

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