ホームマレーシアニュースジョホール・シンガポールRTSリンク、国境間で初の列車試運転実施
ジョホール・シンガポールRTSリンク、国境間で初の列車試運転実施

ジョホール・シンガポールRTSリンク、国境間で初の列車試運転実施

2025.12.30 経済・現地企業

 マレーシアとシンガポールを結ぶ国境横断鉄道プロジェクト「ジョホール・シンガポールRapid Transit System(RTS)リンク」が、重要な節目を迎えた。12月26日、同プロジェクト初の本線上での 列車の動的試運転 が実施され、車両はシンガポール側の駅から出発し、国境までの走行を成功させたと発表された。

RTSリンクの運行・試験を担う RTS Operations(RTSO) によると、試験列車はワディハナ駅 を出発し、マレーシア側の ブキット・チャガー駅 付近を通過後、国境までの区間を往復して無事に出発駅へ戻ったという。今回の試運転は、今後さらに続く試験・調整プログラムの第一歩であり、運行準備に向けた重要な節目となった。

この試験にはRTSOの技術チームに加え、両国の民間企業のエンジニアも参加し、両国間の連携のもとで実施された。安全性や技術要件を確認するため、線路のクリアランスチェックや車両システムの点検、牽引電力の準備など、事前検査を完了した上で行われたという。

RTSリンクは、マレーシア・ジョホールバルの ブキット・チャガー駅 とシンガポールの ウッドランズ・ノース駅 を結ぶ約4キロの高速通勤鉄道で、慢性的な道路渋滞緩和を狙いとして構想されたものだ。完成後は両都市間の移動時間を 約5分程度に短縮 し、日々の通勤・移動を大幅に効率化すると期待されている。

プロジェクトは一時中断された後、2020年に両国合意のもと再始動しており、2026年末の本格運行開始、そして2027年初頭の正式営業開始を目指して進行中だ。新たな国境間鉄道として、経済・社会面での交流強化を担うインフラとして注目されている。

Tweet Share
KLIAを特別経済区に ― ADEが推進の先頭に立つ動き
KLIAを特別経済区に ― ADEが推進の先頭に立つ動き

Mtown公式SNSをフォロー

関連メディア