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通信大臣ファミ・ファジル氏は、災害や緊急時における通信障害へ備えるため、サバ州で「モバイル統合無線・インターネット通信システム(Prime)」を正式に導入したと発表した。これにより、既存の半島マレーシアの1台と合わせ、国内で2台のPrimeが運用されることとなった。
Primeは車両型の移動式通信システムで、衛星・携帯ネットワーク・無線・Wi-Fi・ドローン支援などを備え、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が開発したもの。災害時に通信回線が遮断された地域でも迅速に救助活動を支援できるよう設計されている。
ファミ大臣は記者団に対し、2022年にバタンカリのキャンプ場で発生した地滑り事故を例に挙げ、「当時は通信が途絶し、治安部隊や報道機関の活動が妨げられた。Primeが現場に配備されていれば、この問題は解決できたはずだ」と述べた。
サバ州での導入にあたり、まずはカラバカン選挙区に配備し、インターネット接続のない地域住民に提供する。さらに「安全なインターネット運動」や「e-ヘルス」などのプログラムを通じ、地域社会のデジタルリテラシー向上にも活用していく方針である。ファミ大臣は、Primeの導入を全国の必要地域へ拡大し、災害対応時の通信効率を高める政府の取り組みを改めて強調した。