「ペットをレストランに連れて入るのは違法?」――マレーシアの現行規制をQuick Check!

マレーシアでペットを飲食店に同伴することは、実際には法律で禁止されている。これは宗教上の配慮ではなく、公衆衛生と食品安全上の観点から定められているという。 

この禁止の根拠は「Food Hygiene Regulations 2009（食品衛生規則2009年）」にあり、すべての家庭用ペット（犬・猫・ウサギ・アヒルなど）が対象となる。

禁止されている理由は、ペットの体表に付着した菌や唾液、毛、フケが食品や調理器具に移るリスク（交差汚染）があるためであり、アレルギーを持つ客への配慮にもつながる。 

違反した店舗には罰則が科され、最大1万リンギットの罰金または最長2年の禁錮刑が適用される可能性がある。 

飲食店はその責任として、入口に「動物持込禁止」の掲示を義務付けられており、衛生環境を維持する義務もある。 

消費者団体FOMCAによれば、ペット所有者の多くはこのルールを知らず、ペットにノミ・ウイルス等が付いている可能性を過小評価しがちだという。事業者と客双方に、衛生と安心を守る意識が求められている。