飲食店や職場では十分な換気が防止のカギ=専門家-2020/05/21
2020.05.21 コロナ新型コロナウイルスの感染は下火になる中、経済活動が再開され、飲食店もオープンし始めたが、専門家らは「十分な換気が感染を食い止める」として改めて注意を促している。
マラヤ大学のウイルス感染専門のサザリー教授は「施設の内部ではエアコンの空気の流れが外に流れるようにしないと危ない」と指摘。特に閉め切ったレストランでは換気が行われないため、「外に空気が流れない飲食店は再開しないほうが良い」としている。
同教授は米政府が発表した実際の発生例を挙げ、換気の重要性を訴えている。このケースは中国の広州市で今年1月24日、感染者1人が家族とレストランで食事をしたが、このレストランは窓やドアなどを閉め切って、暖房を付けていたため、その空気を介して感染者の周辺に座っていた9人に感染したというものだ。
保健省のロムマン・ハキム前衛生総監も同様の趣旨で注意を促し、感染者のいないグリーン・ゾーンでは「リスクは低い」としながらも、「飲食店内や職場内に感染者がいないことや人の間の距離を離す、エアコンの空気がテーブルにあてないことなどが感染予防に役立つ」と述べ、消毒もこまめにするよう促している。
マレーシア・プトラ大学(UPM)の伝染病専門のマリナ・オスマン准教授は、換気が重要であることを強調し、さらに「近い距離で15分以上は話さないことも大切」として不必要な会話を慎むよう求めている。