クランタン州 映画館の開設は今後もない
2022.07.04 政治・社会 国内で唯一映画館がないクランタン州のモハマド・アマール副首相は7月1日、今後も映画館を開設することはないと明言した。
同州では全マレーシア・イスラム党(PAS)が1990年に州政権を掌握した後に「映画館禁止令」を発令。社会悪を助長するとの理由で以後も映画館は開設されていない。
同副首相は「(禁止令を解除して)政策を変更するつもりはない」と述べた。ただ、州民が他の州に行って映画館に行くのは問題ないとも話した。ネットでも映画は見られることから「州民は映画館がなくともあまり気にはしていない」とも付言した。
同党のアフマド・ファドリ青年局長がクアラルンプールでマレーシア映画の上映会に出席していたことがわかり、ソーシャル・メディア上で批判を受けていた。同副首相は「選挙が近いので批判されるのだろう」としてこれを一蹴した。
同州では映画館で映画を見たい人は隣のトレンガヌ州クアラ・トレンガヌまで片道3時間をかけて見に行く人が多数いる。