国際通貨基金(IMF)が発表した最新の「
世界経済見通しアップデート2022年7月」(7月26日発表)
によると、2022年のマレーシアの国内総生産(GDP)
成長率予測を前回の5.6%から5.1%に下方修正した。IMF
の最新予測は、中銀のバンク・ネガラ・マレーシア(BNM)
が予測する2022年の成長率の幅である5.3%から6.3%
よりも低くなっている。
IMFは、世界経済の見通しには「圧倒的に下向き」と指摘。
ウクライナ危機などの要因により、
ロシアからの欧州向けガス輸出が突然停止する可能性がある一方、
労働市場が予想以上に引き締まるか、
インフレ期待が固定化されない場合、
インフレが予想以上に低下しにくくなる可能性がある。
IMFはさらに「世界的な金融環境の悪化は、
新興市場や発展途上国の債務危機を誘発する可能性がある。
新型コロナウイルス感染の再流行やロックダウン、
不動産セクターの危機がさらに深刻化すれば、
中国の成長をさらに抑制し、
地政学の分裂は世界貿易と協力を阻害する可能性がある」
としている。
