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シャリーア裁判所 重婚夫婦の離婚を認めず

シャリーア裁判所 重婚夫婦の離婚を認めず

2023.10.09 政治・社会

 クランタン州タナ・メラ郡シャリーア下級裁判所は10月8日、マレー人妻が「離婚届」を出して他の男性と結婚したものの、原告の男性との間に離婚は成立していないとの判決を下した。

事は少し複雑だ。

原告である男性は2番目の妻として被告の女性と2019年1月にタイ南部で結婚。結婚は同裁判所で同年6月6日に承認されていた。以後はクランタン州で夫婦は暮らしていたが、この32歳の妻は今年1月に失踪。夫は行方を探していると、今年4月に妻のソーシャルメディア上で妻が他の男性(42)とトレンガヌ州で結婚していたことがわかった。

妻は原告の男性との「離婚届」(昨年10月22日付)を同州の裁判所に提出して結婚が認められたという。

これに対して原告の男性は妻が主張する「離婚届」には署名しておらず、結婚状態は続いており、離婚は成立していないとして下級裁判所に訴えていた。原告は、イスラム教男性による3回の離婚通告もしていないと主張し、裁判所もこれを認めて、離婚は成立していないと判断した。

原告の男性は判決後に「主張が認められてうれしい」と述べ、「妻を愛しており、離婚を申し立てられてもする気はない」と語っている。

イスラム教徒の男性は一定の条件のもとでの一夫多妻が認められているが、女性には認められていない。この後の展開はどうなるか不明だが、夫婦どうしで重婚という前代未聞のケースとなっている。

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