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恩赦委員会がナジブ元首相の減刑を認めたことについて批判の声が高まる中、アンワル首相は2月5日、改めて決定を擁護した。ロイター通信などが伝えた。
政府系ファンド「1MDB」を巡る巨額の資金流用事件で有罪判決が確定しているナジブ元首相は、1月29日に元首相の出身地パハン州の王であるアブドゥラ前国王の退位前日に開催された恩赦委員会で刑期の短縮が認められた。
この決定に対しアンワル首相は「国王の決定は尊重すべき」と2月2日にコメントしているが、5日に行われた公務員の集まりでも「国王は説明する義務はない」と述べた上で「これは思いやりの問題だ」と付け加えた。アンワル首相は、自身も2018年に恩赦を受けて釈放された経緯がある。
一方、決定をめぐっては批判的な声も高まっている。
かつて、マレーシア汚職防止委員会(MACC)の委員長を務めたLatheefa Koya氏は、「MACCとその職員にとって痛手」と表現。「MACCは現在も流れた資金の回収を海外で行なっており、決定を受け、それらの国は協力してくれるだろうか」とSNSでコメントした。また与党・民主行動党(DAP)で元法務副大臣のRamkarpal Singh氏は、減刑の理由を説明するよう呼びかけ「ナジブ元首相の犯罪は世界中に知れ渡っており、政府の腐敗に対する取り組みは大きく損なわれる」との声明を出している。
さらに、ナジブ元首相が総裁を務める統一マレー人国民組織(UMNO)の議員が、総裁の交代を求める声明を発表。これをうけ同じくUMNOのファフミ・ファジル通信デジタル大臣は3日、「これは議員の個人的な意見であり党を代表するものではない。発言を利用する政党も出てくるかもしれない」と危惧。国王が恩赦を決定できるという法律や憲法を変えることはできない故に決定を尊重し、SNSでのコメントを控えてほしい」とコメントした。