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マレーシア最高峰・キナバル山(標高4,095m)の登頂に当たり、悪天候でも山頂を目指し、危険に晒される登山者が多くいるという。
サバ州公園のマクラリン・ラキム・ディレクターは「悪天候により山頂に到達できなかった場合でも、お金が無駄になったと感じるべきではない」と指摘した上で、「登山者が安全であることが最優先。登山口から登はんを始めた時点で既に素晴らしい景色や経験が得られているのではないか」と指摘する。
マクラリン氏は、悪天候のためキナバル山の山頂への登山を断念せざるを得なかった登山者から、料金の一部返金を求める声や提案が来ていることを認めながら、悪天候で登頂をあきらめなければならないような状況において、「登山者はお金を失ったとか無駄だったと感じるべきではない」と強調。「安全に勝るものはなく、どのような活動を行う際も常に命と健康を最優先に考えるべきだ」と訴える。
悪天候による登頂断念となった時のガイドらの対応について、様々な反応が寄せられている。中には「数千リンギを支払ったのだから、天候に関係なく山頂に登らせるべきだ」という意見もあった。
キナバル山登山許可証の予約をめぐっては、2015年6月5日の地震以降、登山者の数を制限する規則や、天候に基づいて登山を中止する規則が厳格化された。この地震では18人が亡くなり、最初に救助と支援に当たったのは地元の山岳ガイドたちであった。
キナバル山を登る際 、通常であればラバン・ラタ(Laban Rata)にある山小屋に泊まる。ここは標高約3,272mに位置し、多くの登山者がここで一晩を過ごす。登山者はキナバル山の頂上アタックを行うための休息と準備の場所として利用。施設には宿泊用のベッド、レストラン、温かい食事や飲み物を提供するカフェテリアがあり、登山者に必要な基本的な設備が整っている。ラバン・ラタは登山者が高度順応を行い、早朝の山頂アタックに備えるための重要な中継地点となっている。
ラバン・ラタからキナバル山の山頂(ロウズ・ピーク)までの距離は約2.7km。歩行時間は登山者の体力や天候条件によるが、通常は約2~3時間程度かかる。この区間は急勾配で岩場が多く、登山者にとって最も挑戦的な区間だ。多くの登山者は早朝(午前2時~3時頃)にラバン・ラタを出発し、日の出前の山頂到達を目指す。