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10月24日午後1時30分ごろ、日本人観光客が乗ったツアーバスがトレーラーに衝突、女性1人が亡くなったほか、乗客の多くが負傷する痛ましい事故が起きた。なお事故に遭ったツアー参加客、死亡した女性の家族も共に27日までに帰国の途についている。
所轄のタイピン警察署によると、事故が起きたのは南北高速道路の南行き230.3キロ地点。先行していたインド系男性(40)が運転するメルセデス・ベンツ製のトレーラーに、マレー系男性(41)が運転する中国メーカー・Yutong製の22人乗りバス(車齢6年)が追突したという。
警察からの報告によると、バスに乗っていたのは運転手、現地ガイド各1人の他、日本からの観光客11人(男性3人、女性8人、年齢は58歳から80歳の間)だったという。
この事故により、バスの運転手、同行ガイドおよび乗客はいずれ負傷し、近隣のクアラカンサー病院に搬送され治療を受けた。トレーラーの運転手も顔や胸部に負傷を負い、同様に病院へ搬送されている。なお、両運転手から採取した血液および尿サンプルは、禁止薬物の影響があったかどうかの分析が行われている。
この観光ツアーは日本の大手旅行会社JTBが組織した「マレーシア7日間」のツアーグループで、現地の委託先旅行会社がツアーを運営していた。
行程は7日間だが、日本からのフライトの都合で初日は深夜着、最終日は早朝発の事が多く、滞在中の日程も過酷だ。実際には5日間のマレーシア滞在中にクアラルンプールをはじめ、ペナン、マラッカ、キャメロンハイランド、イポーを回る仕組みになっている。
現地メディアは当初、事故に関連した乗客らはいずれも命に別状はないと伝えていたが、事故当日の午後9時頃、タイピン警察の交通課は、ツアー客の1人である日本人女性(73)が病院で死亡したとの通知を受けた。死因は、鈍的外傷による胸部および腹部の損傷と診断されている。なお、日本国内の報道によると女性は奈良県出身と伝えられている。
事故現場は、比較的平坦な区間から起伏の多いカーブが続くところだ。その先にある「カーブが続く長い下り坂」よりも気楽に走りがちなため、むしろこの区間の方が事故が多いとの調査結果もある。過酷な日程消化が求められるツアースケジュールを設定したことも今回の事故の遠因かもしれない。