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第46回ASEAN首脳会議において、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相を含む加盟10カ国の首脳が、「ASEAN共同体ビジョン2045」と題する地域の長期ビジョンに署名し、「クアラルンプール宣言」として正式に採択された。
この宣言は、ASEANの更なる統合と持続可能な発展に向けた新たな節目となる。
この「ASEAN共同体ビジョン2045」は、2015年にマレーシアの議長国下で採択された「ASEAN2025:共に前進する」に代わる枠組みであり、今後20年間の地域の戦略的方向性を示す。
ASEANはこの宣言を通じて、実行力の強化、制度的能力の向上、そして域内外のパートナーとの連携深化を強く打ち出している。
ビジョンの採択と共に、以下の6つの中核文書も承認された:
1. ASEAN2045に関するクアラルンプール宣言
2. ASEAN共同体ビジョン2045(ACV2045)──強靭で革新的、活力ある人中心のASEAN
3. 政治・安全保障共同体戦略計画
4. 経済共同体戦略計画(2026~2030年)
5. 社会・文化共同体戦略計画
6. ASEAN接続性戦略計画
ACV2045は、以下の4つの柱を中心に構成されている:
- 政治・安全保障:平和と安定、国際法の尊重、中立性の維持、地域安全保障の強化
- 経済:イノベーション推進、デジタル化、サプライチェーン強化、持続的成長により世界第4位の経済圏を目指す
- 社会・文化:健康、社会正義、ジェンダー平等、若者の活躍、文化保存を重視した包摂的共同体の育成
- 接続性と制度強化:インフラとデジタル接続性の向上、都市のレジリエンス強化、統治能力の拡充
新たに導入された重点項目としては、以下が挙げられる:
- 国際的リーダーシップの強化:ルールに基づく国際秩序の推進とインド太平洋におけるASEAN主導の枠組み強化
- デジタル・グリーン経済への注力:デジタルエコシステム、サイバーセキュリティ、先端技術、ブルーエコノミーの発展促進
- 包摂性の強化:女性や若者、社会的弱者の政策決定過程への参加拡大
- 持続可能性と強靭性:気候変動対策、環境保護、パンデミック対応、供給網の強化を中心に据える
「ASEAN共同体ビジョン2045」は、変動する国際情勢の中で、加盟国が長期的かつ柔軟に共通の目標を追求できるよう支援するものであり、地域がグローバルリーダーとして台頭するための道筋を示している。