高速鉄道の検討は「初期段階」=ムスタパ首相府相-2021/12/10
2021.12.10 政治・社会経済問題担当のムスタパ・モハメド首相府相は12月9日、一旦終結を迎えたクアラルンプール~シンガポール間の高速鉄道(HSR)敷設プロジェクトを再開する可能性について、「まだ初期段階にあり、コスト削減の問題も提起されていない」と述べた。
この発言は、下院での討論の際、元閣僚で野党・民主行動党のリム・グアンエン氏の質問に答えたもの。リム氏は「連邦政府は、以前提案されたジョホール・バル~クアラルンプール間のHSRプロジェクトに代えて、クアラルンプール~シンガポール間のHSRの議論を再開するのか」と質問。さらに建設コストについて「当初の1,000億リンギを500億リンギに抑えられるのか」と迫った。
ムスタパ大臣はこれに対し、「HSRプロジェクトの復活の可能性についての議論はまだ初期段階」とした上で、「500億リンギットまでコストを削減できるかどうかという問題ははまだ検討していない」との見方を示した。
シンガポールへのHSR構想をめぐっては11月29日、シンガポールのリー・シェンロン首相が、イスマイル・サブリ首相との会談の後、「マレーシア側から、棚上げされたプロジェクトの議論再開を提案された」と明らかにした。