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「今年の漢字」に「騙」が選出   「国の現状を知った国民たちの心を反映」

「今年の漢字」に「騙」が選出 「国の現状を知った国民たちの心を反映」

2019.12.19 政治・社会

マレーシアの「今年の漢字」は『騙(だます)』に決定。日本では年末、その年を象徴する漢字一字が発表されるが、マレーシアでも同様に「年度漢字」の名で、その年の世相を示す字が選ばれる。このような格好での発表は2011年に始まり、今年で9回目となる。

「年度漢字」の選出は、マレーシア中華大会堂総会が主催、マレーシア漢文化センターがメインの運営役を担っているもので、中国語(漢語)の使用拡大や中華文化の伝承などを目指す活動の一環と位置付けられている。

選考に当たっては、国民からの提案だけでなく、政界や経済界、スポーツ界などあらゆる人々から候補を募集する。今年は全部で267字もの候補が上がった。そこから有識者により候補が10の文字に絞られたのち、ウェブサイト経由で投票が行われた。

今年の10個の候補は、「憂」「税」「厭」「霾」「困」「悔」「馬」「爪」「乱」「騙」だったという。

投票の結果、「騙」がトップの6279票と全体の4分の1の支持を集めた。次いで、「厭」が2989票(約12%)、「馬」が2688票(約10%)の順となった。

今回の結果について、中華大会堂総会の呉添泉会長は「経済的に好転したわけでもなく、ボーナスが増えたわけでもなかった国民が、(政策を)期待した割には大して好転せず、結局のところ『騙された』感覚を持ったのではないか」と講評している。その一方で「この『騙』の字が持つマイナス面から、辛い思いを感じるのではなく、この字が啓示したことを反面教師とし、人々があらゆる方面に努力をしてほしい」と新たな年に期待感を示した。

過去8年間に「年度漢字」として選出された文字はそれぞれ、2011年が『転』、2012年が『改、2013年が『漲』、2014年が『航、2015年が『苦』、2016年が『貧』、2017年が『路』、2018年が『変』となっている。

なお、来年年末には年度漢字の選出が10年目となることから、これまでに選出された候補100文字、選出10文字から過去10年間の政治文化の分析を進める計画だという。

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