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ファディラ・ユソフ副首相(エネルギー転換・水資源改革担当相)は、アセアン電力網(ASEAN Power Grid:APG)構想が、域内の電力接続性およびエネルギー安全保障の強化に大きく貢献すると強調した。
6月16日夜、コタキナバルで開かれた第43回アセアン・エネルギー高官会合の歓迎夕食会において、ファディラ氏は「APGの進展は、ASEAN地域におけるエネルギー統合を加速させる」と述べ、10月にクアラルンプールで開催されるアセアン・エネルギー相会議において、強化されたAPGに関する覚書(MOU)が締結される見込みであることを明らかにした。
また、同会議では海底送電ケーブル開発の枠組みに関する正式な合意も予定されており、域内の電力網の統合に向けた重要な一歩となる。
ファディラ氏はAPGを「ASEANにおける持続可能で強靭なエネルギーの未来を実現するための礎」と位置づけ、国境を越えて電力が自由に行き来する構想の意義を強調した。
さらに、電力網の統合には物理的な設備だけでなく、ガバナンス、データ共有、相互信頼といった「ソフトウェア面」での連携も不可欠であると指摘した。
「ASEAN電力網構想は、我々の多様性を強みに変える取り組みだ。地理的特性と資源の相互補完性を活かすことで、よりグリーンで包摂的、かつ安全な未来を築く」と語った。
加えて、APG強化MOUと併せて策定される「2026~2030年ASEANエネルギー協力行動計画」は、全加盟国にとって経済成長を促す強力な原動力となると述べ、地域全体への波及効果に期待を示した。