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ガザに人道支援物資を届けようと出航した国際船団「グローバル・スムード・フロティラ(GSF)」をめぐり、緊迫した事態が続いている。9月末に出航した第1波では、マレーシア人ボランティア23人がイスラエル軍に拘束されたと市民団体「スムード・ヌサンタラ指令センター(SNCC)」が発表した。
拘束者には歌手ジジ・キラナさんやヘリザ・ヘルミさんらも含まれており、船はイスラエル・アシュドド港に連行されたとみられている。その後、23人全員がトルコ・イスタンブールへ移送されたとの情報が伝えられ、無事を確認する報道もある一方で、拘束中に水や医薬品、弁護士へのアクセスが制限された、長時間手錠で拘束されたなどの待遇問題を指摘する声もあり、安否や処遇の透明性が国際的な焦点となっている。
こうした状況を受け、クアラルンプールの米国大使館前ではサッカー応援団「Ultras Malaya」が抗議デモを展開し、「Free Palestine」の声が上がった。アンワル首相も「人道支援に従事する人々を拘束するのは残酷だ」と非難し、外交対応を強めている。
一方で、第2波の船団は現在も航行を続けており、乗船するマレーシア人記者Syafik Shukri Jalilさん(33)は「怖さはあるが、現地からしか伝えられない物語がある」と語り、ガザでの子どもや女性、医療関係者の実情を記録する決意を示している。船団には世界45カ国から500人以上が参加し、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(22)や米女優スーザン・サランドンさん、ネルソン・マンデラ氏の孫マンドラ・マンデラさんといった著名人も加わっている。
また、日本からは大津市出身でオランダ在住の会社員・安村美香子さん(62)が唯一の参加者として乗船しており、「市民の力でガザに食料を届けたい」と訴え、日本国内にも連帯の声を求めている。
イスラエルによる拿捕や拘束が国際法上の問題を孕む可能性も指摘されており、今後の外交交渉や人権団体の動き、そして拘束者の安否確認が国際社会の大きな関心を集めている。