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マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は10月20日、イスラエルとの関係に伴う情報セキュリティー上の懸念から、道路案内アプリ「Waze(ウェイズ)」の利用を控えるよう国民に呼びかけた。利用者の個人情報や移動履歴の安全性を問題視しており、代替手段として国産ナビゲーションアプリ「TuJu(トゥジュ)」の利用を推奨している。
Wazeは2008年にイスラエルで設立された企業が開発したナビゲーションアプリで、2013年に米グーグル(Google)が約11億5,000万米ドルで買収した。マレーシアでも広く利用されており、2017年時点では国内の月間利用者数が約600万人に上ると報じられていた。
アンワル首相は、Wazeがイスラエルの法律の適用を受けることを理由に、利用者の位置情報や移動データの取り扱いについて安全保障上のリスクがあるとの認識を示した。こうした懸念は、同日開催された国家サイバーセキュリティ委員会の会合でも議論されたという。
なお、今回の発表は情報漏えいが実際に確認されたことを示すものではなく、データ保護に関する政府の懸念に基づくものだ。
こうした背景から、アンワル首相はWazeに代わる選択肢として、マレーシア高速道路庁(Malaysian Highway Authority=LLM)が開発した国産ナビゲーションアプリ「TuJu」の利用を推奨した。国内で開発されたサービスの活用を通じて、個人情報の保護やデジタル主権の強化を図る考えだ。
アンワル首相は、国民のデータや身元情報の安全性を犠牲にすることはできないと強調。公共サービスのデジタル化を進める上でも、安全性と国民の信頼を確保する必要があるとの考えを示した。