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マレーシア政府は、契約雇用の医師や看護師など約7800人に対し、正規職員としての採用を提示した。医療現場の人材不足の解消と公共医療サービスの安定化を目的とした措置で、医療体制の強化に向けた重要な政策と位置付けられている。
保健当局によると、今回の措置は公立医療機関に勤務する契約制の医療従事者を対象とし、医師や看護師、歯科医師、薬剤師などが含まれる。採用は資格や勤務評価などの基準に基づいて実施され、医療人材の長期的な確保と医療サービスの質の向上を図る。
マレーシアでは近年、医療従事者を契約制で採用する制度の拡大により雇用の不安定さが問題視されており、正規職への転換機会の少なさや待遇面への不満から制度改革を求める声が医療関係者の間で高まっていた。こうした状況を背景に、経験を積んだ医師や看護師が民間医療機関や海外へ流出する傾向も指摘されており、政府は今回の正規採用の提示によって離職防止と人材流出の抑制を目指すとしている。人口増加や高齢化、慢性疾患の増加による医療需要の拡大も、公共医療体制の強化を急ぐ要因となっている。
今回の政策は国外との人材交流にも影響を及ぼす可能性がある。日本では看護・介護分野を中心に東南アジアからの人材受け入れを進めており、マレーシアの医療従事者も潜在的な人材供給源とみられてきたが、国内での雇用環境が改善されれば海外流出が抑制される可能性がある。一方で、マレーシア国内の医療体制が強化されれば、日本企業の現地事業や在留邦人の医療環境の向上につながるほか、両国間の医療人材育成や制度改革分野での協力関係の進展を後押しするとの見方も出ている。