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石破茂首相は、昨年10月に総理大臣に就任して以来、初の公式訪問先として1月9日から10日の2日間、マレーシアを訪問した。
ASEAN議長国として地域的なリーダーシップを担うマレーシアへの訪問は、日本とマレーシアの包括的・戦略的パートナーシップをさらに強化する重要な機会となった。
石破首相はアンワル・イブラヒム首相との首脳会談において、法の支配を重視し、自由で開かれたインド太平洋の実現を目指す日マ両国の協力関係を改めて確認。
特に、安全保障やグリーン・トランスフォーメーション(GX)、国際社会における連携といった幅広い分野での協力を重層化させる方針を示した。
日マ関係の基盤として「人と人との交流」が挙げられ、1982年に始まった「ルックイースト」以来、約2万8千人のマレーシア人が日本で学んできた実績が強調された。
また、筑波大学マレーシア分校やマレーシア日本国際工科院(MJIIT)を通じた教育協力が、両国の未来を担う高度人材の育成に寄与していることが評価された。
さらに、今年4月に開催される大阪・関西万博への期待も語られ、マレーシアのパビリオン出展を通じた文化交流やビジネスマッチングの推進が注目された。
石破首相は、長年にわたる日本とマレーシアの経済協力の成果を評価するとともに、今後はサプライチェーンの強靭化やレアアースなどの新たな分野での連携を進める考えを示した。
また、脱炭素化を巡る課題において、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想を通じて経済成長とエネルギー安全保障を両立させる取り組みを強調。
二国間クレジット制度(JCM)の早期署名や、洪水対策を含む防災分野での協力も議論された。
昨年12月に日マ関係が包括的・戦略的パートナーシップへと格上げされたことを受け、両首脳は協力関係のアップデートと強化を確認。
地域の平和と繁栄に向けた協力が、両国および東南アジア全体にとって極めて重要であるとの認識が共有された。
マレーシア訪問を終えた石破首相は10日午後、クアラルンプール国際空港(KLIA)のVIPターミナルであるバンガラヤ・コンプレックスにて送迎式典と栄誉礼を受けた後、特別機でジャカルタへ出発した。