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中東情勢の緊張が続く中でも、マレーシア国内の消費者は買い物をやめることはないとの見方を小売業界が示した。ただし、物価上昇を背景に、より安価な商品を選ぶなど消費行動は変化する可能性があるという。
マレーシア小売業者協会(MRA)は、イランを巡る紛争の影響でエネルギー価格や物流コストが上昇し、商品の価格も上がる可能性があると指摘した。一方で、消費者は買い控えよりも、より安い商品を選ぶ「節約型」の購買行動にシフトするとみている。
同協会はまた、過去の新型コロナウイルス流行時と比べると、今回の影響は性質が大きく異なると説明した。コロナ禍では外出制限などにより店舗の営業や消費活動が直接的に制約され、小売業界に「即時かつ深刻な打撃」を与えた。一方、現在の中東情勢による影響は、主にコスト上昇を通じて徐々に表れる「緩やかな圧力」にとどまる可能性が高いとしている。
ただし、紛争が長期化すれば、サプライチェーンの混乱やインフレの進行により生活費が上昇し、衣料品などの非必需品の支出が減る可能性があると警告した。石油由来の原材料は包装用プラスチックなど多くの製品に使われており、原油価格の上昇は幅広い商品の価格に波及する恐れがある。
業界では、今後は生活必需品や電子商取引(EC)が比較的堅調に推移する一方、ファッションなどの裁量的消費は弱含む可能性があると分析している。小売業者にとっては、コスト管理や効率化を進めるとともに、消費者の節約志向に対応した価格戦略が求められるという。
また、小売調査会社リテール・グループ・マレーシア(RGM)によると、2025年の国内小売業の成長率は2.4%と市場予想を下回った。2026年は約4%の成長が見込まれているが、中東情勢による生活費上昇などが新たな不確実要因になる可能性がある。
MRAは、マレーシア経済において国内消費が依然として重要な柱であり、消費者は支出を完全に止めるのではなく、より価格に敏感になりながら購買行動を調整していくとの見方を示している。